負傷交代、退場者・・・札幌がアクシデント乗り越え敵地で貴重な勝ち点1
■J1第8節 新潟1―1札幌(4月13日、新潟・デンカビッグスワンスタジアム)
故障者の続発、イエローカード2枚での退場者など、度重なるアクシデントを乗り越えて北海道コンサドーレ札幌が敵地で貴重な勝ち点1をつかみ取った。
FW鈴木、DF馬場が次々負傷
試合開始直後から、サポーターの大声援に背中を押されて躍動する新潟イレブンに札幌は苦しめられた。前半7分、同10分と立て続けに撃たれたシュートがいずれもバーに当たって外れるという幸運にも恵まれながら失点を防いでいた中、札幌が最初のアクシデントに見舞われた。同14分、後方からのフィードに反応して走り出したFW鈴木武蔵(30)が左もも裏を痛めた。一度はプレーを続行しようとしたが、2分後にFW大森真吾(23)との交代を余儀なくされた。
嫌なムードに包まれかけた札幌だったが、同20分にMF浅野雄也(27)が待望の今季初ゴールを決めた。先制点以降は試合のペースをつかんでいた札幌だが、後半10分に右CBのDF馬場晴也(22)が右足首を痛めて負傷交代。札幌に再びアクシデントが降りかかり、3回の選手交代の機会のうち2回を非常事態への対応のために使わざるを得なくなってしまった。
後半30分、大森がイエロー2枚で退場
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さらに同30分には大森がこの日2枚目のイエローカードで退場。残された最後の選手交代の機会を戦術的に使用し、3選手を投入して勝利をたぐり寄せようとするも、交代準備中にMF駒井善成(31)が足をつってしまい、カードの切り直しを迫られた。新潟MF秋山裕紀(23)にミドルシュートを決められたのは、3選手がピッチに入る直前のプレーだった。
同点ゴールに絡んだ岡村が猛省
同点ゴールとなったシュートは、ヘディングでクリアしようとしたDF岡村大八(28)に当たってコースが変わった、アンラッキーとも言えるもの。岡村はその場面を「自分があのシュートにさわって、ボールが後ろに飛んでしまったのは自分の甘さだと思います。僕が当たったことでスゲさん(GK菅野孝憲)の反応も遅れてしまった。さわらないでスゲさんに任すのか、さわるならちゃんとボールを前にはじき飛ばさなくては。今回の失点は、本当に自分の責任だと思います」と自戒するが、それ以外の場面では攻守両面で持ち前の強さを見せて存在感を発揮し、この日も札幌の守備の要として新潟攻撃陣の前に立ちはだかった。
宮澤「勝ち点を取ったことは大きい」
3試合連続での先発出場を果たしたMF宮澤裕樹(34)は、試合結果については「もったいないですね」と悔やんだものの、1人少ない状況の中で最少失点に抑え込んだことについては「ギリギリのところで耐えたこと、勝ち点を取ったことは大きかった。自分たちは勝ち点を積み上げないといけないので、アウェーで最低限(勝ち点)1を取れたのは良かった」と前を向く。これだけのアクシデントや不運に見舞われながらも、1失点に抑えて勝ち点を獲得できた。4月に入って徐々に状態を上げつつある札幌が、この1ポイントをきっかけに、ここから巻き返す。