清宮幸太郎の連載手記『道』 リハビリ中に見た名作映画、選手会副会長就任について語る
大好評連載は2年目に突入! 今年もスラッガーが「今」をつづる
道新スポーツデジタルと北海道新聞で掲載している日本ハム・清宮幸太郎内野手(24)の連載手記『道』は2年目に突入します。2024年シーズン第1回は、キャンプ直前のアクシデントから復帰に至るまでの葛藤を激白。プロ7年目を迎え、チームの中心選手としての自覚も口にしました。
まさかの負傷からおよそ2カ月半
ファーム(2軍)で3月中旬に実戦復帰しました。バッティングの状態は、いいなあと思ったり、あまり良くないなと感じたり。1軍昇格のためには、もっと打たなきゃいけない。4月中にはなんとか上がってチームの力になりたいです。
1月29日に左足首を捻挫しました。1軍春季キャンプ地の沖縄県名護市にチームより先に入り、自主トレーニングをしていました。ウオーミングアップ後、横に跳ねるようなドリル(基礎トレーニング)に取り組んでいた時、ぬれていた芝生で滑ってひねりました。
左足関節の捻挫 悔しさをバネに前へ
バキバキって音がして、やばいって思った。最初はどこ痛いかも分からなくて、膝をやっちゃったかも。すねも痛いし、ちょっとずつ落ち着いてきて、ああ足首だと分かりました。
なにやってんだろうって。オフにいろいろ取り組んできたのに、すべてゼロからやり直しっていうのが悔しかった。(開幕直前やシーズン中でなく)今で良かった、と思うしかなかったですね。
2軍キャンプから再始動 バランスを注視し練習に工夫
ファームのキャンプで、リハビリから再スタートしました。トレーニング量は意識的に抑えました。足首以外を鍛えすぎて、偏った体にならないように、バランスを崩さないように気をつけていました。けがを繰り返してはいけないので。
「どうしても気になっちゃう」1軍のニュース
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1軍のファイターズのニュースが耳に入ってくると、どうしても気になっちゃいました。ジェイ(野村)が三塁のレギュラーは(僕に)譲りたくない、と言っているとか。あおりがすごいなって(笑)。普通に過ごしていたら、そういうのが気になるので、去年この時期はファーストだったしな~と思うようにしました。
映画鑑賞でリフレッシュ 救われた知人の言葉
気持ちがはやるので、映画を見て、頭を野球から切り離す時間をつくりました。「フォードvsフェラーリ」「プラダを着た悪魔」など、これまで見たことがなかった名作を見ました。あと、ルー・ゲーリックの映画も見たかな。
知人の言葉にも救われましたね。「心の英気を養う機会」「心を鍛える期間」と言ってくれたんです。
ベテラン左腕から愛あるイジり
今年からファイターズ選手会の副会長を務めることになりました。ここ(ファーム)にいていいのかよ、という感じですが。まだ何も仕事をしていないので、宮(西)さんとかには「副会長だろ」「副会長がそんなのしていいのか」って、イジられます。
脱・甘えキャラ!? 後輩への声かけを意識
2軍は年下の選手ばかり。僕もプロに入った時は、何も知らない18歳でした。新人の子たちは、知らないだけのことも多いと思うので、たまに声をかけています。
僕は結構、先輩に甘えちゃうタイプ。甘えちゃう感じが、なかなか抜けないです。だから、今は年下に見られる立場だと、意識できるいい期間かなと思ってます。もし僕が何か言うってなった時に、お手本になるような人にならないといけないですから。
1軍の試合はしっかりチェック 「僕も入って勢いを与えたい」
1軍の試合はテレビでチェックしています。僕が打線にちゃんと入ってみんなが機能すれば、本当に面白いチームだなって思っています。今はなかなか打てていない選手もいますけど、これから状態は上がってくる。その時に僕も入ってチームに勢いを与えたいですね。