杉浦稔大 約1年ぶりイニングまたぎ無失点「困ったときに頼られるピッチャーに」
■パ・リーグ3回戦 日本ハム3-6オリックス(4月14日、京セラドーム大阪)
3点差の六回から救援
日本ハムの杉浦稔大投手(32)が14日、京セラドームで行われたオリックス戦の六回に救援し、2回無失点の好投を見せた。今季初のイニングまたぎだったが、粘り強く勝負して追加点を阻止。同じくイニングまたぎに挑戦した昨年5月16日の西武戦(エスコン)は負け投手になっており、苦い記憶を払しょくした。
今季はロングリリーフ要員
開幕前から新庄監督にロングリリーフ要員として指名されていた。この日、先発の根本が2回で降板したこともあり、複数イニングを任された。六回、七回ともに先頭打者に安打を許したが、いずれもピンチを併殺で切り抜けた。攻めの姿勢を変えなかったことが功を奏し「先頭を出したのはもったいないですし、反省点ですけど、結果、ストライク先行でいったことで、3人ずつでいけたのかなと思います」と冷静に振り返った。
ゾーンで勝負してテンポ良く
3点ビハインドの展開。これ以上、離されると、同点、逆転の希望は小さくなる。流れを引き戻すことが重要で「フォアボール、フォアボールにならないように(ストライク)ゾーンで勝負して。テンポ良くというか、いかに攻撃にいいリズムでいけるか」と意識した。
昨年は自らの失策で悔しい敗戦
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前回、およそ1年前のイニングまたぎを覚えていた。延長十一回に救援し、十二回のマウンドにも上がったが、安打を許した後にバント処理で二塁に悪送球。外野の後逸も重なって勝ち越し点を献上し、黒星を喫した。「僕がエラーをしてしまって…。それで最後、負けた」。状況は少し異なるが、この日は同じ任務で結果を残し、雪辱を果たした。
過去には先発、抑えも経験
2017年7月にヤクルトから日本ハムへ移籍し、先発も抑えも経験してきた。今はロング、ワンポイントを含めてさまざまな仕事をこなす可能性がある。準備の難易度は高いが「抑え続けていれば、(首脳陣が)使いやすいとは思う。困ったときに頼られるようなピッチャーになれれば」とやりがいを感じている。
連戦は「ワンチームで頑張れれば」
リリーフ陣は負担が偏ると、ひずみが出る。助け合いが長いシーズンを乗り切るためのカギになる。「今は5連戦ですけど、6連戦になったらより中継ぎはしんどくなる。誰かがロングをやって、カバーし合うことになる。そこはワンチームで頑張れれば」。大きなけがも乗り越えてきたベテラン右腕は、率先して厳しい仕事をこなし、チームに貢献していく。