《荒木大輔のズバリ解投》気になる清宮の状態は…1軍昇格のめどは…
■イースタン・リーグ5回戦 日本ハム5ー1巨人(4月17日、ジャイアンツ球場)
期待が大きい上原 素晴らしいとは言えない内容
先発マウンドに上がった上原は、結果こそ5回3安打無失点だが、素晴らしい投球とは言えない内容だった。直球は本来のキレを欠き、決め球のチェンジアップも抜け(方)が良くなかった。今季は開幕ローテーションを勝ち取った。期待が大きいだけに首脳陣に再アピールするまでには至らなかったように思う。
面白い存在の畔柳 スタミナも十分にある
一方、3番手で登板した畔柳は3回4安打1失点ながら、直球には力があり、カーブ、スライダー、フォークとそれぞれの球にキレがあった。先発にしろ、中継ぎにしろ、投げれば必ずと言っていいほど複数イニングを任されている。スタミナも十分にある。当然、1軍ですぐに勝ちパターンとはいかないが、ビハインドの展開で試合を締める役割は十分に担える。今は回またぎでの登板を繰り返し、幅を広げている段階だろう。面白い存在だ。
1軍昇格をうかがう清宮 稲葉2軍監督は高評価だが…
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気になる清宮は…。この日に限っては良い内容ではなかった。3打席でゴロアウトが2つと内野フライ。ただ、前の試合までは良い内容が続いていた。試合前、稲葉2軍監督も「(1軍に)上がってもいい状態」と高評価していた。確かに動きを見ても、けがの影響はなさそうで、悪い感じもしない。
気になる上がらない打球 本塁打はバロメーター
ただ、だ。気になるのは打球が思うように上がっていないこと。実際、ホームランはここまで0本だ。彼の場合、本塁打が状態を図るバロメーターの一つだろう。1軍と2軍とでは対戦する投手のレベルも違う。それでも1本のヒット、1本の本塁打をきっかけに状態がさらにグッと上がる可能性も秘めている。
三塁の守備はまだまだ さらなる上達を
守備に関しては、けがに関係なく、まだまだと言いたい。この日もエラーがあった。バウンドを合わせ損ねたのだろうが、あれは処理してもらいたい。このままでは投手陣からの信頼は得られない。今のファイターズは投打において、どのポジションでもレギュラーに割って入るのは容易なことではない。三塁にしても現在、郡司が打撃面で好調を維持している。三塁手として清宮は、さらなる上達が望まれる。
見どころいっぱいの2軍 目が離せない
野村にしてもそう。ヒットは出たものの、本来の姿にはほど遠い。投打とも、選手それぞれが異なる立場で、しのぎを削っている。結果がすべての1軍とは違う。ファームにはファームの見方や評価が存在する。2軍からも目が離せない。