万波V打 相性ピッタリ北山が投げれば打つ 似たもの同士? 2人の関係性はー
■パ・リーグ5回戦 ロッテ0-2日本ハム(4月20日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの万波中正外野手(24)が20日、エスコンフィールド北海道で行われたロッテ戦で、決勝打を放った。一回1死二塁でしぶとく左前に運び、貴重な1点をもぎ取った。北山亘基投手(25)が先発した試合は全て打点をマーク。今季、頼れる主砲は親しい間柄の先輩を援護し続けている。
「教授」を支える有能な「助手」
論理的には説明できない現象が起きている。もう3度目だ。万波が再び「教授」を支える有能な助手として機能した。ロッテ先発・小島の立ち上がりを攻めた一回。得点圏に走者を置き、カウント1―1から外低めのフォークを引っ張った。「きょうは真っすぐをしっかり強く振りたいなというのが、大きなテーマでした。真っすぐを右中間方向に強く振っていくという中で、うまく落ちる球に反応できたかな、という感じです」。会心の当たりではなかったが、勝利を呼び込む適時打になった。
「本当にたまたまなので、不思議っすよ」
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北山が先発した過去2試合はいずれも本塁打を放ち、マルチ安打をマークしていた。この日は1安打にとどまったが、価値の大きな決勝点をゲットした。一緒にお立ち台に上がるのも2度目。ずば抜けて相性が良く、万波は「いや、本当に…本当にたまたまなので、何とも言えないですけど、何かあるんですかね。不思議っすよ、僕も」と驚きを隠せなかった。
考え方や取り組む姿勢に共通点
野手と投手では普段、練習メニューが異なるため、接点が少ない。ただ、考え方や取り組む姿勢に共通点があり、キャンプ中に接近した。いきなりフレンドリーな関係にはならなかったが、少しずつ距離が縮まり「僕も北山さんもキャンプの時に朝早く行って、かなり準備に時間をかけるタイプ。2、3人しかいないような時間に一緒になることが多かった。最初はそんなにしゃべらなかったんですけど、北山さんは『何か気が合うと思った』と言っていました。だからきっかけはそれじゃないですかね。おそらく」と振り返った。
オフのイベントで私服がかぶったことも
今では遠征中の空き時間を一緒に過ごすこともある。オフのイベントに出演した際には、同じブランドの同じデザインの私服で登場する一幕もあった。感性が似ているのかもしれない。ただ、好みなど、異なる部分も多いそうで「服はたまたまっすよ。あれは割と、個性が強くなくて、そこまで志向は出ていないと思います。僕は趣味とかないですけど、北山さんは、こだわり強めのことをやっている。よく面倒くさくないな、と思いながら見ています」と明かした。
「そんな、こっ恥ずかしいこと言います?」
試合では勝ち星に大きく貢献している。北山から感謝の言葉をかけられることはあるのか―。万波は先輩との関係性に触れ「そんな、こっ恥ずかしいこと言います? そんなのないですよ、別に」と笑い飛ばした。これからも息ピッタリのコンビが共闘し、チームの勝利を引き寄せる。