■イースタン・リーグ5回戦 オイシックス0-3日本ハム(4月20日、鎌ケ谷スタジアム)
日本ハムのドラフト1位ルーキー・細野晴希投手(22)が、先発で実戦デビューした。予定通り1回を投げきり、1安打を許すも無失点。直球の最速は153キロを計測し、大器の片りんを見せた。試合後の一問一答は以下の通り。
―初登板を振り返って
「入団してから、3、4カ月と結構かかったので、 早く投げたいなという気持ちを抑えながら、ここまで来た。問題なく、まずは投げられたことが一番うれしいです」
―緊張はあったか
「やっぱり試合の緊張感もありましたし、大卒なので、結果をちゃんと残さないと、という緊張感もありました」
―投球内容はどうだったか
「先頭(打者)に、(カウント)3―2から粘って、三振が取れたのは良かったと思います。東洋(大学)の時から、みんなに先頭だけ抑えたらいけると言われていて、先頭は集中して投げました」
―試合前のブルペンでは、ボールがかなり暴れていたと
「そうですね。ブルペンはあんまり良くなかったです」
―緊張の中で修正できた要因は
「ブルペン、あんまり気にしないんですよね。ブルペンが良くても(試合では)悪いことがすごいありますし、逆にブルペンで悪い時でも、マウンドに行ったらすごい良くなっていることも多いので、ブルペンの調子はあんまり気にせずいきました。景色も違うので、あっち(試合のマウンド)で悪かったら修正しますけど、あっちの1球目から全然良かったので、特に気にすることなくいけました」
―きょうはどのぐらいの緊張感だったか
「いつぐらいだろう。(大学の)リーグ戦の開幕戦みたいな感じです」
―大学の経験が生きて、緊張を乗り越えられた
「乗り越えられているかは分からないですけど、あんまり緊張を悪いものだと捉えないようにしてやっているので、そこまで影響はないかなという感じです」
―緊張がほぐれた瞬間は
「三振を取ってからですかね」
―プロ1球目の感触は
「フォアボールを出さないように(笑)。ボールだったので、『やばい、ボールや』って思いながら投げていました」
―先頭打者を三振に取ったインローの球はどうだったか
「ラッキー、みたいな。ファウル、ファウルできていたので、もうちょっと高めで空振りを取ろうかなと思っていたら、たまたまあそこに行ってくれたので、まぐれみたいな感じです」
―内角が多かったのは、捕手の進藤と話をして決めたのか
「いや、勇也は真ん中に構えるので、あとはそこらへんを狙ったら適当にバラけるので」
―変化球の制球も良かった
「そうですね。(ストライクを)入れにいったスライダーは入っていたんですけど、ちょっと変化量の大きいというか、強いスライダーは引っかけちゃったりしていたので、そこはこれから修正していかないとなというところです」
―制球重視で
「制球重視というか、先発みたいな感覚で、置きにいくというよりかは、そこに行ってくれと思いながら投げていました」
―試合前に進藤とはどんな話を
「本当にシンプルにいこうと。(大学日本代表で)アメリカ(でバッテリーを組んだ時)の感じで、真ん中らへんで勝負していこうと」
―最速153キロは想定通りか
「だいたい感覚と一緒ぐらいですね。153キロは最低ラインだと思って試合に入っていたので。155が出たらいいなと思いながら投げていたんですけど、とりあえず53が出たので、出力的な部分では問題ないかなと」
―初登板を迎えるまで、意識して取り組んできたことは
「技術的なところは、大学の時から継続してという感じなんですけど、一番はやっぱりけがをしない体づくり。肩回りの強化に一番重点を置いてやっていました」
―同期のルーキーが他球団で活躍する中、自身も一歩を踏み出した
「1軍で活躍してる選手が何人かいるので、比べたらまだまだ全然かなという感じはするんですけど、とりあえずは、そのスタートラインには立てた。これから同期のピッチャーだけじゃなくて、(東洋大で同級生だった)ベイスターズの石上とか、ああいう打者に負けないように取り組んでいきたいと思います」
―いつ頃、1軍に上がりたいと考えているか
「前はあったんですけど、バッターと対戦していくうちに、ファームのバッターもすごくレベルが高くて、そんなに簡単にはいかないなと分かった。ここまでに上がりたいというよりかは、しっかりとファームで結果を残して、という段階ですね」
―投げる前に先輩からの声かけはあったか
「矢沢さんと達はすごくバカにしてくるんですよ。顔が死んでるぞみたいな。達はきのうの夜から部屋に来て、大丈夫か、みたいなことを言われました」
―それで気が楽になったりは
「なっているんですかね。触れられないよりは良かったです」
―初登板が4月になり、焦りはあったか
「最初はやっぱり、投げたいという気持ちがあったんですけど、最初に焦ってすぐ終わるよりも、土台をつくって長くやれた方がいいかなという考えに、わりと早くなれた。そんなに焦る感じでやってはいなかったです」
―野球以外の時間の過ごし方は
「普段は練習が終わったら、ウエートをやって、ご飯を食べて、体のケアをして、お風呂に入ったら自由です」
―前日19日は孫がデビューした。気になるか
「気になります。みんな、イーレイの初登板は後ろから見ていました」
―負けたくない気持ちは
「ちょっとありますね。(年齢は孫の方が)3つぐらい下。先に投げてしっかり抑えていたので、僕が滅多打ちにされたらダメだなと、少しプレッシャーを感じていました。(抑えられて)良かったです」
―今後に向けて
「これからちょっとずつイニングが伸びていくと思う。今は、長いイニングをしっかり抑えることが目標です」