コンサドーレ
《平川弘のCool Eye》トゥチッチ助っ人の意地を見せて
札幌は現在12位と満足できない順位に位置している。ボトムハーフから抜け出し、10位でフィニッシュするためには次節の鳥栖戦は落とせない。今季、鳥栖との対戦は、ルヴァン杯で2勝しているが、リーグ戦ではスコアレスドローだった。ここで決着をつけたい。
だが、鳥栖は札幌より上の7位。しかも優勝を決めた川崎に前節、3―1と完勝し、復調している。札幌からレンタル移籍しているFW岩崎とMF中野嘉が活躍しているが、契約上、札幌とのゲームには出場できない。
いつも思うが、このルール、選手ファーストではない。選手の成長を望むなら撤廃してほしい。彼らを見ることができないのが残念だ。
今季途中に加入したFWトゥチッチにまだゴールがない。先発でも何試合か出番があり、使ってもらってはいるのだが、結果を残せていない。日本のサッカー、札幌のサッカーに慣れるのに苦労しているのだろう。
トゥチッチはストライカータイプのFWなのでゴールを取らないと評価されない。自分でボールを運んで突破するのではなく、周りとの連係でゴールを取るフィニッシャー。簡単に言うと、周囲と連係が取れていない。
1点でも取れれば、気持ちが楽になってゴールを量産するのがFWというもの。奥さんが来日し、もうすぐ一緒に生活できるらしい。精神面での安定はとても重要。だが、残りはあと3試合しかない。トゥチッチにはぜひ助っ人としての意地を見せてほしい。(本紙評論家)