《荒木大輔のズバリ解投》リリーフ陣の力投と継投の難しさ
■パ・リーグ3回戦 日本ハム4ー3楽天(4月23日、楽天モバイルパーク宮城)
絶体絶命のピンチをしのいだ北浦
投手陣の〝奮投〟が光った。中でも十回のマウンドに上がった北浦。1死後にヒットと犠打、申告敬遠を含む2四球で、2死満塁のピンチを迎えた。だが、2番の村林を空振り三振に切って取った。
最高のシーンで登板 大きな意義のある無失点投球
失点すれば、即敗戦というビジターでの延長戦。こんな場面で投げさせてもらえる。リリーバーにとっては喜ばしいこと。それだけ信頼されいるということだ。正直、状態は良くはなかった。不安定と言ってもいいぐらいだ。それでも無失点で切り抜けたことに意義があり、ものすごい経験にもなった。
金村のピッチングに見た2イニング目の難しさ
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継投の難しさが垣間見えた試合でもあった。2番手で登板した金村は1イニング目の七回、4番・浅村からの打順を3者凡退に封じた。ところが、2イニング目となった八回、代打の茂木に一発を浴びて同点とされた。ルーキーイヤーの昨季は、先発を任されたが、今季はリリーフに配置転換。しかも勝ちパターンでの起用が続いている。全力で1回を抑えた後の続投。これは難しい。
なぜ、続投させたかは現場(チーム)にいないので分からない。何か理由があったはずだ。ただ、2イニング目のボールは明らかに前の回に比べて強さを欠いていた。ここで言う強さとはスピードガンに表れない球威のことだ。
成長著しい田宮 どっしりとした構えと姿勢
打線では田宮の存在が大きかった。延長十二回に先頭で左越え二塁打。勝ち越しの起点となった。バッティングはもちろん、リード面でも勝利に貢献した。九回の守備から途中出場したのだが、実に堂々とリリーフ陣を導いた。途中出場、しかも1点も与えられない展開。そこで披露したどっしりとした構え、姿勢が印象的だった。
視野が広がり、ピッチャーからの信頼も上昇
今季、急成長を続けている。これまでは一生懸命すぎて目の前のプレーしか見えていないような印象が少なからずあった。真面目でいい子だからこそなのだが、今季はひと味違う。一生懸命さを持ちながらも、実に自然体で臨めている。視野が広がっているようにも思う。ピッチャーは投げやすいことだろう。