「足りていない部分」を先輩から学んだ札幌DF中村桐耶が4戦ぶり先発で進化誓う 27日ホーム湘南戦
■4月25日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
2日続けて主力組でプレー
北海道コンサドーレ札幌のDF中村桐耶(23)が4試合ぶりのスタメン返り咲きに燃えている。今月3日のホーム名古屋戦(1●2)以降、リーグ戦では遠ざかっていたが、今週のトレーニングでは2日続けて主力組でプレーするなど、27日のホーム湘南戦(札幌ドーム)で先発する可能性が浮上した。自身と同じポジションで奮闘していた先輩の姿を観察し、道産子DFは己を見つめ直した。
先発外れてからチームが負け無し
「チーム的にはその次の試合(G大阪戦)から負けていないという状況が続いているので、チームとしてはいいなと思いますけど、自分が(先発を)外れてからということもあるので、ちょっと複雑な心境ではありますね」
中村は出場停止の試合を除き、第6節の名古屋戦まで先発起用されていた。第7節ホームG大阪戦(1〇0)で外れると、チームは今季初勝利を達成し、以降は1勝2分と状態が上向きつつある。その3試合も出場はしているものの、いずれもベンチからのスタートだった。
自分を見つめ直すいいきっかけに
悩ましい日々は続いたが、この経験を生かすために前を向く。「自分がちゃんと求められているプレーをしっかりできていれば、僕が出ている間にも貢献できたかなと思っている。逆に自分を見つめ直すいいきっかけになりました」。
ベンチで先輩のプレーを観察
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反省する点は「意識すれば気をつけられるようなミスだったり、イージーなミスが試合で何本も出てきてしまったり、僕のところでカバーできれば防げるような失点というのがいくつかあった」こと。試合に出ていない間、ベンチから見つめていたのは、ユースの先輩であり、直近の3戦で自分の定位置だった左CBで先発しているFW菅大輝(25)だ。
「菅くんは基礎的な能力はもちろん技術も高いですし、イージーなミスもほぼしない選手。カバーのところも1試合通して安定してプレーできる選手で、そこは僕が足りていない部分ではあるので、しっかり自分の中で身につけなければと思います」
本来のポジションではない選手に奪われた悔しさ
ユースの先輩を強くリスペクトする一方、ポジション争いという観点では悔しい思いを味わっている。「本来であれば菅くんは1個前(ウイングバック)の選手なので、そこで僕がスタメンを取られているという現状は本当に悔しいことではあるので。すぐにでも取り戻したいですけど、まずは自分のプレーを見つめ直して、また良いプレーを発揮できるように、しっかり自分の中で焦ることなく整理して臨んでいきたいです」。
湘南戦はDF岡村の出場が微妙 「しっかり自分のプレーを」
湘南戦は、前節のホーム広島戦(1△1)で腰を痛めたDF岡村大八(27)の出場が微妙な状況。DFラインの再構築が必要な場合は、中村が4試合ぶりに先発する可能性がある。
「(湘南は)勝ち点が一緒で、すごく重要な試合になるというのは分かっています。DFの選手がスクランブルで入れ替わる状況ではありますけど、どの選手が出てもやり方を変えることはないですし、それができるチームであると思っているので。その中で自分にチャンスが与えられれば、しっかり自分のプレーを出せるようにと思っています」
己を見つめ直して導き出した答えは湘南戦でどのように表現されるのか―。背番号6がピッチで進化を体現してみせる。