新庄監督 勘ピューター的中 大胆なオーダー変更の理由はー
■パ・リーグ4回戦 オリックス0-9日本ハム(4月27日、エスコンフィールド北海道)
好成績を収めていても、守りには入らない。日本ハムの新庄剛志監督(52)が27日、エスコンフィールド北海道で行われたオリックス戦で、大胆に打順を組み替えた。新オーダーは一回から機能し、一挙4点を先制。〝勘ピューター〟が冴えた。
郡司6番、松本7番、五十幡を2番に
試合前時点で3つの貯金を保持していたが、ちゅうちょなく動いた。重視したのは相性とフィーリング。12試合連続で1番に入っていた郡司を6番、2番で固定されていた松本剛を7番に変更。代打が多かった加藤豪を1番、スタメンは7試合ぶりとなる俊足の五十幡を2番で起用した。
試合後に打ち明けた指揮官の真意
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試合後、その理由を打ち明けた。「郡司くんが(前カードの)楽天戦で良い当たりをことごとく捕られていたので、ちょっと後ろに下げてみようと思って。そうしたらちょっと打球方向がズレるかなと。それだけで」。自らの直感に沿って、流れを変えるための一手を繰り出した。
打線は、2年ぶり先発となったオリックスの椋木に襲いかかった。一回先頭の加藤豪が右前打で出塁。内野ゴロを挟み、万波、マルティネス、田宮、郡司の4連打で4点を奪った。
ピタリ的中 貴重な2点タイムリー
打順変更はピタリと的中した。6番に順応し、中前へ貴重な2点適時打を放った郡司は「状態はいいと思うので、(打撃のスタイルは)特に変えずに。一回の4点で大海も楽に投げられますし、良かったです」と喜びをかみしめた。
打順を下げることで、力みや精神的な負荷が軽減される可能性はある。常識に縛られない豊かな発想で、打線を活性化させた新庄監督は「試合に出す子たちがみんな結果を出してくれるので、迷っちゃう(笑)」とうれしい悲鳴を上げた。
「僕が好きな1番は…」
当然、今後も選手が輝けるようにオーダーを組むつもりだ。「僕が好きな1番は今のところ郡司くんと、加藤(豪)くん。ハマっていますね。(相手の先発)ピッチャーの球の軌道を前日に見たときに、合いそうなのはどっちかというところ(で決める)」。育成と補強で、間違いなく層は厚くなっている。就任3年目の指揮官は精度を高めた戦術眼を生かし、複数のオプションを行使しながら勝ち星を積み重ねる。