高校野球
2024/05/06 15:00

【’24ドラフト道産子有望株】⑥〝北の剛腕ブラザーズ〟最速147キロ右腕の旭川実業・田中稜真投手が求めるのは「球速」より「球質」

最速147キロ右腕の旭川実業・田中稜真=撮影・西川薫

 今秋のドラフト会議で指名が期待される選手を先取りする「’24ドラフト道産子有望株」。第6回は旭川実業の147キロ右腕・田中稜真投手(3年)。この冬は球速より質にこだわり、食トレで秋から8キロ増の体重79キロ。3つ上の兄でロッテ・楓基投手(20)が果たせなかった甲子園出場に導く。

練習試合で浮いた直球狙われ課題残す

 一冬越えて明らかに体つきが一回り大きくなった。4月27日の北星大付との練習試合では今季最長の九回完投。最速145キロをマークしたが、浮いた直球を狙われ5本の本塁打を浴びた。「ホームランを5本も打たれたのは野球人生で初めて」と3-8で敗れたが、この試合では配球やバッターの出方をうかがいながら投球することをテーマに掲げていた。捕手とサインが合わない場面があるなど、まだまだ試運転段階だが「ホームランを打たれた後も、最後まで動揺するこなく比較的冷静に投げられた。大会だったら、もう次はない。学べるところは練習試合でしっかり学べた」と、高校ラストイヤー開幕を見据える。

ロッテスカウトら6球団が視察

 この日はNPB6球団が視察。春先にもかかわらず2人体制で訪れた球団もあった。ロッテの柳沼剛スカウト(49)は「去年の秋より全然いい。真っすぐが強いし右のインコースにもしっかり放れる。スライダーの曲がりもいいし、これから夏に向けてパワーアップしてくるでしょう」と、引き続き注視していく。

筋トレよりつらかった食トレ 決意した理由は

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