北山亘基がオリの〝ゆさぶり〟に耐え7回0封 防御率チームトップも「もっと(期待に)応えたい」
■パ・リーグ6回戦 オリックス0-1日本ハム(4月29日、エスコンフィールド北海道)
毎回走者を出すも本塁は踏ませず
日本ハムの北山亘基投手(25)が29日、エスコンフィールド北海道で行われたオリックス戦に先発し、7回無失点と好結果を収めた。6四球を与えるなど毎回走者を許しながらも、要所を締めて本塁は踏ませず。粘りの投球で勝利への流れを築いた。
粘って、耐えて、ゼロでしのいだ。前回登板でプロ初完封を挙げ、この日もスコアボードに0を並べ続けた。116球の熱投を振り返り「得点圏のところで集中して、要所を抑えられた。最低限のことはできたと思います」と、胸をなで下ろした。
あらゆる手を打ってきたオリ打線
相手からの〝ゆさぶり〟は、好投手として認められた証だ。オリックスの各打者は、投球動作へ入る直前に、たびたびタイムを要求。攻撃中のサイン交換に長い時間を使うなど、ペースにはまらないよう、あらゆる手を打ってきた。
「初回の勢いのまま行くと危ないイメージがあった」
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北山は立ち上がりからファウルで粘られ、一回だけで20球を要した。「アプローチの仕方が、球数を稼いでくる感じだった。初回の勢いのまま行くと危ないイメージがあったので(出力を)落として、打ち取る方向で行こうと思った」と相手の対策に浮き足立つことなく、マウンド上で冷静さを失わなかった。
「相手の間の使い方に、正直ちょっと揺さぶられた」と、試合を通してコントロールに苦心した。六回を終えた時点で、球数は101球。投手交代の選択肢もある状況だったが、首脳陣は北山を信じ、続投を決断した。
七回の続投は信頼の証
信頼の証と受け取った右腕は、七回も無失点で乗り切り「今までの僕だったら六回で代えられていた。もう1イニング行かせてもらえたことを、すごく意気に感じました。もっともっと(期待に)応えていきたいし、次はもっと安心して見てもらえるようなピッチングができたら」と、力を込めた。
19回⅔連続無失点を続け、防御率は1・29
11日のソフトバンク戦から続く連続無失点記録は19回⅔まで伸び、防御率1・29は現時点でチームトップの成績だ。
「防御率は、基本的に運ではない。野手に助けてもらうこともあるけど、基本的には自分の実力が反映されるので、こだわりたい。勝ち星に関しては、運や不確定な要素も高いので、チームが勝てれば良い。イニングと防御率は先発の評価される部分だと思うので、もっと突き詰めてやっていきたいです」
メンタルの攻防を制し、たくましさは一段と増した。快投続きの背番号57に、大ブレークの予感が漂う。