28年ロス五輪出場へ意欲を見せた札幌MF原康介 得意のドリブルで参考にしている海外選手は
■4月30日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
3月の町田戦で初ゴールを決めた高卒ルーキー
2028年ロス五輪を目指す―。北海道コンサドーレ札幌は5月3日の敵地・C大阪戦(ヨドコウ)に向けて、11対11のミニゲームなどで調整した。現在18歳のMF原康介は4年後のロサンゼルス五輪世代となる。29日にU-23日本代表のパリ五輪出場が決まったことを受け「(世代別代表が)今までよりは近い存在になった。僕はロス五輪の世代なので、そこに入っていきたい」とはっきり口にした。高卒ルーキーながら3月16日の町田戦(札幌ドーム)で初ゴールを記録し上々のスタートを切ったが、ここ最近はリーグ戦5試合連続出場なし。まずはクラブでポジションをつかみ、その先にあるロス五輪を目指す。
練習生からプロ入り、次は日の丸目指す
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自ら拓いた道の可能性をさらに広げる。1月の沖縄キャンプに練習生として参加しプロの扉をこじ開けた原が、今度は日の丸に切り込んでいく。プロ入り前までは輪郭もおぼろげだった日本代表が、Jリーグの舞台でプレーすることで自信になった。「代表の人が見てくれているとか聞いたりすると、見てくれているんだ」と気合いがこもる。ロス五輪世代となるU-19日本代表は6月にフランスで開催される第50回モーリスレベロトーナメント(旧トゥーロン国際大会)に出場することもあり、原は「そこを目指したい」と照準を定めた。
過密日程のGW「自分が出たらやってやろう」
そのためにも出場機会を確保することが重要となる。3月2日の鳥栖戦(駅スタ)でデビューを飾り、同16日の町田戦で記念すべき初得点をマークした。リーグ戦は3月30日の神戸戦(ノエスタ)を最後に出場がないが、5月3日C大阪戦、6日FC東京戦(札幌ドーム)は過密日程の連戦となるため、原にとってはチャンスだ。「最近はあまり出場できていないので、そこで自分が出たらやってやろうという気持ち。相手にびびらず、どんどん強みを出していきたい」と闘志を燃やす。
元ベルギー代表アザールとブラジル代表ネイマール
得意とするドリブルは、探究心の賜物だ。昨年現役引退した元ベルギー代表のMFエデン・アザール(33)の緩急のある動きなどを参考にしているだけではなく「タイプは違うけど、自分が思い付かないアイデアが知れる」と試合前にブラジル代表のネイマール(32)の動画を見ることで、自分にはないひらめきをインプット。「(ドリブルは)攻撃が有利なので、そこをどう生かしていくか。切り返しとかに守備はついてきにくい」とあらゆる選択肢を持つことで勝率は上がる。
ミニゲームで近藤、馬場に積極的に仕掛ける
この日の控え組に入ったミニゲームでも、主力組のMF近藤友喜(23)やDF馬場晴也(22)相手に積極果敢なドリブルを仕掛け、敵陣深く何度も切り込んだ。普段の練習から愚直にアピールを続けていくことが、4年後のロス五輪につながるはず。土壇場でプロ入りを勝ち取った原の「サクセスストーリー第2章」が始まった。