ファイターズ
《岩本勉のガン流F論》山崎の完投で思い出した松坂大輔のまなざし
■パ・リーグ4回戦 日本ハム2ー1西武(4月30日、ベルーナドーム)
チームにとって心強い完投勝利
大きな意味を持つ完投だった。移動ゲーム、しかもゴールデンウイーク中の変則日程。そこで山崎が1人で投げきった。今季、チームとしては北山、加藤貴に続いて3人目。またまたリリーフを休ませられたことはチームにとってデカい。
低めを徹底したピッチング 持ち前の制球力を発揮
1点こそ失ったが、ほとんど西武打線を寄せ付けなかった。何が良かったのか。とにかく、低め低め低め。徹底して低め。沈む球に曲がるボール。奥行きを使いながら、すべて低めにコントロールした。そして無四球。持ち前の制球力を存分に発揮した。
ぜひ先発完投型を目指してほしい
先発投手にとっての高みとは、完投だろう。現在は分業制が当たり前となっている。ベンチの采配がすべてなのだが、山崎はぜひ先発完投型を目指してほしい。また目指せるだけの力を持っている。完投を重ねるたびに体に染み付いてくるものがある。力の入れどころに、セーブのしどころ。体が覚えていく。
経験豊富な左腕 感覚は培われいてる
このセーブのしどころというのが難しい。長いイニングを意識しすぎて出し惜しみすると、たちまち相手打線に食らってしまう。山崎は昨季、自己最多の11勝をマークした。経験は豊富で、そこらへんの感覚は培われているだろう。常に9回を投げきることを意識してもらいたい。