3戦ぶり先発濃厚な札幌DF岡村大八が少年時代の苦い思い出語る「ずる賢さも人生には必要」(予想スタメン付き)
■5月5日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
左脇腹肉離れも3日から復帰
北海道コンサドーレ札幌は前節から中2日で迎える6位・FC東京とのホーム戦(札幌ドーム)へ向けて練習を行った。3日のアウェーC大阪戦にスタメン出場した11人はボール回しなどの軽いメニュー。残りはハーフコートの8対8などで調整した。左脇腹の肉離れで戦列を離れていたDF岡村大八(27)は3日からフルメニューを消化。この日のミニゲームでは人一倍大きな声でチームを鼓舞するなど3試合ぶりのスタメン出場は濃厚だ。
プレーへの影響はほぼなし
札幌のディフェンスリーダーが戦列に戻ってくる。岡村は前日4日に続き、ミニゲームで汗を流した。患部に関してはプレーへの影響はほぼないという。「次のFC東京戦には個人的に行くつもり。コーチ陣、監督がどう評価して、明日どういうふうに使うのかは任せる感じですけど、もし出たら、いつも以上のパフォーマンスを安定して出せるようにしたい。最初から行こうが、後半からだろうが、最後の1分だろうが、自分がやるべきタスクをしっかりこなして、チームを勝利に導けるようにしたい」と力を込めた。
前節は再発の危険性考慮して欠場
C大阪戦はミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)から「筋肉系のケガは再発する可能性もある。特に脇腹はちょっと当てられたりした時に(再発して試合から)いなくなる方が困る」と諭され、大事を取って欠場した。
「僕が戻ってきたら、お前はもう下がってろ」という気持ち
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
代わりに出場した後輩の奮闘に刺激を受けた。岡村が抜けた3バック中央にはDF家泉怜依(24)が入り、J1初スタメン出場を果たした。「ドキドキ、ハラハラハラしながら見てる局面もありましたけど、彼の良さを出しているシーンもありました。初めてのリーグ戦スタメンとしては、すごい良いプレーをしたと思う。ただ僕も同じポジションを争う身として、引くつもりは一切ない。『僕が戻ってきたら、お前はもう下がってろ』っていうような気持ちでやっていきたい。彼は僕より3つも若いですし、僕がもしいなくなった時にはチームをしっかり任せられるような選手にもなってほしいので、僕が言えるべきことは彼には全部言うつもりですし、教えていくつもり」と、後継者の台頭を歓迎した。
17年以降はホームで4勝3分0敗
FC東京は札幌にとって相性の良い相手。J1に再昇格した2017年以降のリーグ戦は6勝4分4敗。さらにホームでは4勝3分と負けなしだ。「去年もダブル(2勝)取ってますし、苦手な相手という感触ではない」と胸を張る。
出たら得点源は沈黙させるつもり
岡村のマッチアップ想定は2試合連続ゴール中のFWディエゴ・オリヴェイラ(33)。「すごく良いFW。去年のキャンプでは結構良い形でキープもされましたし、止めなければいけない人物。僕がマッチアップした際には気を付けながらやりたい」。得意の対人プレーで相手の得点源を沈黙させるつもりだ。
チルドレンズウィーク最終日
この日は天気も良く、こどもの日ということもあって大勢の家族連れが宮の沢を訪れた。試合が行われる6日は中学生以下が無料招待される「ゴールデンチルドレンズウィーク」(応募は終了)の最終日。勝って5試合ぶり白星を届けたい。
嘘がバレてカミナリ落ちた
岡村は少年時代のある苦々しい思い出を明かしてくれた。小学生の時に所属していたチームで毎週水曜日に行われていた「走りの日」が嫌になり、練習に行ったふりをしてユニホームを泥だらけにして家に帰ると、それがすぐに親にばれてカミナリが落とされてしまったという。
やっぱり勝利を皆さんに届けたい
「そういうずる賢い子供が、今こうやってプロになって子供たちに『背中を見て、将来、サッカー選手になってほしい』とか言ってますけど、ずる賢さも人生には必要なのかな(笑)。明日の試合もそうですけど、自分たちがサッカーをしている姿を見て元気になってくれたり、将来的にサッカーをやりたいと言ってくれる子が一人でも多く増えればいいと思いますし、ゴールデンウイークの休みの中で試合を見に来てくださるので、やっぱり勝ちを皆さんの前にお届けしたい」。1カ月ぶりの勝ち点3で、黄金週間3連戦を締めくくる。