昇格即3安打の野村佑希 新庄監督〝予告スタメン〟に応えた
■パ・リーグ5回戦 日本ハム4-9ソフトバンク(5月6日、みずほペイペイドーム)
日本ハムの野村佑希内野手(23)が6日、1軍に昇格して即、気を吐いた。みずほペイペイドームで行われたソフトバンク戦に「5番・左翼」でスタメン出場。ベテランの和田毅投手(43)から二塁打2本を放つなど、3安打固め打ちを披露した。開幕直後の不振で2軍降格した主砲候補が、鮮やかに復活ののろしを上げた。
新庄監督インスタグラムで告知
〝予告スタメン〟の粋な計らいに、真っすぐ結果で応えてみせた。新庄監督が6日午前、自身のインスタグラムを更新し、5番で起用すると、告知していた。
1軍昇格初日。事前にスタメンを伝えられていた野村は、静かに燃えていた。「試合に出て活躍するために上がってきている。準備はしてきたので、驚きとか、感情のブレみたいなものはなく、自然体で入ることができました」。求められている役割を理解し、冷静にバットを握った。
技あり二塁打で反撃の口火
二回、右翼線にポトリと落とす技ありの二塁打で反撃の口火を切った。五回は弾丸ライナーで左翼フェンスを直撃する二塁打。八回にはヘルナンデスの変化球を左前に運び、今季初の猛打賞となった。
開幕スタメン5番からの降格
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開幕からスタメン5番を任され、期待は大きかった。ただ、8試合で26打数2安打、打率・077と低迷。4月12日に登録抹消となった。当然、悔しかったが、腐らずに足元を見つめた。「落ちるときも調子がめちゃくちゃ悪いという感じではなかったので、何が原因なのか、探りながら2軍で過ごしました」
打席を重ねる中で、その答えは、少しずつ見えてきた。積極果敢に振っていくスタイルが本来の持ち味で「簡単に言うと、ちっちゃくなるというか。速いピッチャーが来たときに自分までコンパクトになってしまったり。ちょっとしたタイミングのズレとか、いろいろあったので、それを意識して打席に入るようにした」と修正した。
1軍昇格ノルマ きっちりクリア
開幕直後の不振がウソのように2軍では、格の違いを見せつけた。ケガから復帰した清宮や上川畑と同じように、新庄監督から1軍昇格ノルマが課せられた。安打12本―。重圧にはならなかった。「監督には4試合で打てと言われました(笑)。そこは間に合っていなかったですけど、いい状態で打席を過ごすことができたかなと思います」。安打量産のペースを緩めることなく、条件をクリア。2軍では・391の高打率をマークしていた。
「次はチームが勝てるように」
一つの試練は乗り越えた。もう、2軍に戻るつもりはない。「自分自身としてはまず、戻ってきてヒットが出たのは良かったです。次はチームが勝てるようにやっていきたい」。ファイターズの顔が、戦いの舞台に戻ってきた。