金村尚真 今季初先発は4回2失点 試合後はピッチングを冷静に分析
■パ・リーグ7回戦 日本ハム1ー3ソフトバンク(5月8日、みずほペイペイドーム)
試合後は反省しきり 「次回登板までに修正したい」
中継ぎから配置転換した日本ハムの金村尚真投手(23)が8日、みずほペイペイドームで行われたソフトバンク戦で今季初先発。目安にしていた75球を投げて4回2失点だった。
「三者凡退の回を一度もつくれずに、攻撃の流れを持ってくることができませんでした。変化球が高めに浮いてうまく制御できず、カウントを悪くしてしまう場面が多かったので、次回登板までに修正したいです」。新たなスタートを切った2年目右腕は、冷静に投球を振り返った。
立ち上がりの大切さを再認識
久々の先発マウンドで教訓を得た。「初回、先頭打者をいきなりツーベースで出して、1点を取ってもらっていましたし、あそこを0点でいったら流れは違かったと思う。初回の入りは大切だなと、あらためて実感しましたし、うまくまとめようとしすぎた。まとめようとしすぎたせいで、甘く入った部分もあったので、次回は初回を大切にするのと、一回一回大切にやっていければなと思います」
1点を先取してもらった直後の一回。先頭・川村に初球を二塁打にされ、出はなをくじかれた。1死三塁から柳田は右飛に打ち取ったが、続く4番・山川には勝負を急ぎすぎた。初球は空振りを奪ったが、2球目152キロを詰まりながらも右前へ運ばれた。
山川に浴びた同点のポテンヒット 「余裕がないなと感じた」
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不運な当たりで同点打を献上した。「やっぱり焦りもありましたし、余裕ないなと感じたので、1球外してという気持ちがあったら、もうちょっと厳しいところに行っていたと思います。そういう意識をもっと高めてやっていけば、先発としてゲームをつくれるんじゃないかなと思う。細かいところをもっと意識していければなと思います」
2死走者なしから勝ち越し点を献上
1ー1の四回には2死から栗原を四球で歩かせ、続く甲斐には左前打。一、三塁のピンチを招き、三森に勝ち越しの左前適時打を許した。「あそこを3人で抑えていたら流れが違ったと思うので、そこが悔やまれます」。今季初の先発マウンドを終え、落ち着いた表情で、反省点をすらすらと挙げていった。
貴重なリリーフ経験を経て念願の先発へ
金村にとって、先発は志願していたポジションだ。春季キャンプではローテーション入りを目指し、アピールを続けてきた。チーム事情で中継ぎに転向し、セットアッパーを担うなど、ここまで6ホールドをマーク。田中正、河野といったブルペン陣を支える先輩投手と多くの時間を共有し、「いい経験だなと思いました」と振り返る。
首脳陣は大きな期待 建山コーチ「チームの軸の先発になってくれる」
今後も先発ローテーションの一員として登板を重ねていく予定。建山投手コーチは「彼ならできると思っての調整です。きょうに関してはちょっともったいない部分もありましたけど、そういうところを詰めていけば、チームの軸の先発になってくれる」と大きな期待を込める。
開幕投手を務めた伊藤を筆頭に加藤貴、山崎、北山…。盤石の先発陣に、新人王の資格を持つ背番号24が加わった。