高校野球
北海道大谷室蘭の〝工藤兄弟〟が勝利に貢献 兄・大和は完封 弟・希介は先制の生還
■春季全道高校野球室蘭支部(5月9日、苫小牧市・とましんスタジアム)
▽2回戦 北海道大谷室蘭3-0伊達開来
第2試合では昨夏の支部代表校・北海道大谷室蘭が勝利し、準々決勝進出を決めた。勝利に貢献したのは、一卵性双生児の兄・工藤大和(2年)と弟・工藤希介(きすけ、2年)の〝工藤兄弟〟だ。
兄・大和が公式戦初登板で先発
今季のチーム初公式戦のマウンドに立ったのは、7番を背負う兄・大和。この試合が高校での公式戦初登板初先発となったが、「自分で投げ切るしかないと思っていたので、強気で行きました」との言葉どおり、得点圏に走者を背負いながらも粘りのピッチングで伊達開来打線に得点を許さない。
五回表2死満塁で弟・希介が中飛をキャッチ
背番号8を付けてセンターを守った弟・希介はそんな大和の姿を「とても頼もしかったです」と語る。五回表に訪れた2死満塁の場面では、センターへの飛球を希介ががっちりとキャッチしてピンチの芽を摘んだ。
「ずっと0点で行っていて、何とか点数を取ってやろうという気持ちがあった」と、大和を援護したい希介の思いが実を結んだのが六回裏の大谷室蘭の攻撃だ。先頭打者の希介が打席に立つと、中前へのクリーンヒットで出塁。2死三塁となると、五番の麻柄琉仁(まがら・るいと、2年)のヒットで希介が生還。均衡を破る1点をその足で踏むことができた。