ケガから復帰した札幌DF岡村大八が4試合ぶり出場 チームの立て直しには「全てが必要」
■J1第13節 川崎3-0札幌(5月11日、神奈川・Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)
後半は攻撃に比重も無失点
北海道コンサドーレ札幌は川崎に0-3で敗れて2連敗を喫した。川崎のFWバフェティンビ・ゴミス(38)に前半だけでハットトリックを決められ、札幌は10試合ぶりに無得点。これで6戦勝利なしとなった。後半開始からは3バック中央のDF家泉怜依(24)に代わってDF岡村大八(27)がケガから復帰して4試合ぶりに出場。攻撃に比重を置いたことで何度も危ういシーンは迎えたが、最終ラインを統率して後半は無失点に抑え切った。次節は中3日でホーム磐田戦(札幌ドーム)。守備網を再整備して、再び勝利を目指す。
「湘南戦のことを思い出せ」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
頼りになる背番号50がリーグ戦のピッチに帰還した。岡村が出場した45分間はゴールを割られることはなかったが、「全然ダメです。チームとして0-3の状況で入ってるので、点を取りに行かなきゃいけないタイミング。僕たちはチームなので。チャンスがあった中で無失点だったからディフェンスとしてオッケーではなくて、あそこから3点取り行く気持ちで入りました。湘南戦(3△3)も直近であったので、『湘南戦のことを思い出せ』って、もう一回、ケツを叩いてやったんですけど、こういった結果になってしまった。もうチームとして結果が出ていないので、勝利が必要な時にこういった試合を見せしまって。本当に申し訳ない。ただ、下を向いてるだけではダメなので、切り替えて次の試合をやるだけ」と必死に前を向いた。
前節からベンチ入り
4月20日の広島戦で左脇腹を負傷。2試合ベンチを外れ、前節から再びベンチ入りし、今季初めての途中出場だった。先発とはアップや気持ちの面など準備の仕方が違うが、「自分は1年目から割と前半から試合に出た選手じゃないので、途中からのつくり方の準備の部分は心得ている」。札幌に移籍した21年はリーグ戦出場21試合中17試合が途中出場だった。今でこそ最終ラインの大黒柱として信頼を勝ち取って先発が増えたが、ベンチスタートで必要なことはしっかりと身についている。
ポイント見極めて要所でやらせず
川崎のゴミスは186センチ、90キロと岡村よりもひと回り大きい。「強い選手なのは誰が見ても分かることなので、僕は最初からくっつきすぎないで、トラップ際だとか、接触するタイミング、あとはポジショニングをすごい意識しながらやりました。(交代で入った)山田新選手も、体が強い選手。去年、うちもやられている。そういったところを含めながら、自分も体の強い選手なんで、しっかりポイントを見極めて、負けちゃいけないところと、多少やらしてもいいところは意識しながらやってました」と、決定機をつくらせなかった。
「特に痛みもなくやれた」
痛めた患部の状態は「だいぶ良くなった。45分出ましたけど、特に痛みもなくやれた」と完全復帰へ秒読み段階だ。チームが苦しい今、必要なことは「全てです。走る、戦う、規律を守ることもそうですけど、何が何でも点を取られない気持ちと、何が何でも点を取るっていう気持ち。実際にそれを遂行する全てが必要」と引き締める。
チーム全員で5連戦を乗り切る
ここから続く5連戦の初戦は落としたが、「少しでも体を休めて、次の試合に向かってやるだけ。5試合の中で勝ちがどれだけあるかで体の疲れ方も変わってくる。1つでも多く勝って、チーム全員でこの5連戦を乗り切りたい」。このまま最下位にとどまるわけにはいかない。今こそ最終ラインから勝利に貢献し、チームが一つになって浮上していく。