■５月１２日、札幌ドームサブグラウンド
▽練習試合（２０分×２）　北海道コンサドーレ札幌０－０札幌大谷高（０－０、０－０）

　北海道コンサドーレ札幌は１１日の川崎戦（Ｕ等々力）に先発出場しなかったメンバーを主体に、札幌大谷高と２０分×２の練習試合を行った。４月２７日の湘南戦（札幌ドーム）で負傷交代したＭＦ宮澤裕樹（３４）が実戦復帰。ボランチの位置で４０分プレーし、回復ぶりをアピールした。最下位に沈むチームを押し上げるため「次を目指して復帰した」と、１５日磐田戦（札幌ドーム）に向けてギアを上げている。

ピッチから姿消すと、すぐさま増える失点

　リーグワーストの２６失点と崩壊している守備を立て直す。今季、宮澤が欠場した試合での失点が際立っている。宮澤はここまで６試合に出場し、ピッチに立っている４３０分間の失点数は「３」と安定した数字を残す。湘南戦はそれが顕著に表れた。ＤＦ岡村大八（２７）が負傷していたこともあり、宮澤はＣＢ中央で先発。前半を終えて２－０と優位に立っていたが、ハーフタイムで途中交代すると、後半だけで３失点（結果は３－３）。その後も宮澤を欠いたチームは６日ＦＣ東京戦（札幌ドーム）で１－２、１１日川崎戦は０－３と複数失点を喫している。予測からのボール奪取や、カバーリングでピンチの芽を摘んできたバンディエラの存在は大きかった。

前半だけでゴミスにハット許した川崎戦の敗因は

　特に川崎戦は１トップに入ったＦＷゴミス（３８）に前半だけでハットトリックを決められるなど、術中にハマった。「ある程度マンツーマン気味に行く中で相手の狙いにやられている。フロンターレ戦だったら、１トップに（ボールを）入れてきて２失点。あれは相手の狙いだったと思います」と相手の思惑通り、元フランス代表の大型ＦＷにボールを収められてしまった。「勝負が決まるところ、自分たちのゴール前もそうですし、相手のゴール前のところで、どれだけクオリティーを出せるか」と最後の詰めの部分で相手に上回られているのが現状だ。

リーグ戦まだ１勝「まずは勝ち点３にフォーカス」

　１３試合を終えて勝ち点８。勝ち点３を積み上げられたのは１試合のみと低空飛行から、なかなか浮上することができない。宮澤は「内容は改善はされてきているが、結果は出てない」とキッパリ。これ以上、足踏みするわけにはいかない。「結果を出していかないと離される。１試合で勝ち点３を取れれば変わるかもしれないから、まずは勝ち点３を取ることにフォーカスしていきたい」。４月６日のＧ大阪戦（札幌ドーム）で決勝点を記録し今季初勝利に導いた背番号１０が、再びチームの苦境を救う。