コンサドーレ
2024/05/20 17:00

《元赤黒戦士の現在地・大塚真司前編》札幌の天敵から頼れる味方へ 甲府では指導者としてACLも経験

2006年~08年札幌に在籍し、現在は甲府でコーチを務める大塚真司さん=撮影・工藤友揮

対戦相手のくせ者から札幌の一員となった第一人者

 「札幌の天敵」「コンサドーレキラー」。このワードを目にして、どんな選手を思い浮かべるだろうか―。最近では、札幌との公式戦で12試合連続ゴールし、計15得点をマークしている川崎FW小林悠(36)の名前が挙がるだろう。中には、2009年から13年にかけての札幌戦7戦4得点のFW都倉賢(37、現J3盛岡)や、札幌を契約満了となった後の愛媛で5戦4得点して再び14年に札幌へ戻って来た石井謙伍氏(38)など、対戦相手としてインパクトを残し、のちに北海道コンサドーレ札幌の一員としてチームに貢献してきた選手もいる。

 そんな〝天敵〟と呼べる存在から〝頼れる味方〟になった第一人者とも言える人物が、今回紹介する大塚真司氏(48)だ。モンテディオ山形在籍時に札幌に対して攻守両面でくせ者となり、その札幌から獲得オファーを受けて06年に加入。3年間の在籍期間で、クラブ最高成績となる天皇杯ベスト4や、J1昇格を経験した。前編では、現在、コーチを務めるJ2ヴァンフォーレ甲府での功績や、JFL川崎時代に札幌と厚別で演じたあの伝説の試合のこと、キラーぶりを発揮した山形時代について語ってもらった。(以下、敬称略)

 

縁があって甲府へ

 大塚は22年に甲府のコーチに就任。現役時代に在籍したことがないクラブで新たな挑戦となったが、その背景にはかつて大宮で選手とコーチの間柄だった現在甲府の運営会社社長を務める佐久間悟(60)や、21年まで甲府を指揮していた大宮時代のチームメートである伊藤彰(51、現J3金沢監督)など、これまでのキャリアで培ってきた人々の縁があった。現在就任3シーズン目を迎えているが、大塚が甲府で歩んできた日々はクラブ史に燦然(さんぜん)と輝く日々でもある。

指導者として天皇杯優勝に貢献

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