■春季全道高校野球札幌支部（５月１４日、札幌麻生球場）
▽Ｅブロック準決勝　立命館慶祥８－１札幌白石

　立命館慶祥は５番・小山倫輝左翼手（３年）が３本の二塁打を放つなど打線が２桁安打と爆発し、２年連続の全道へあと１勝とした。１５日の代表決定戦で札幌大谷と対戦する。

中・右・左と広角に　得意な球は「真っすぐ」

　立命館慶祥の〝直球破壊王子〟のバットが何度も火を噴いた。二回は直球を中越え、六回には再び直球を右越え、九回の最終打席は甘い変化球を左越えと、広角に長打を放った。「一昨日の試合は、チャンスで２三振という結果に終わり、コーチと話して逆方向に強く打つことを確認した。きょうもその意識で打席に立った。真っすぐが自分の得意な球」と胸を張った。

中学は札幌大谷　高校は兄が進んだ立命館慶祥へ

　古巣との対戦に気合が入った。小山は中高一貫の札幌大谷中で３年間プレー。前の試合で札幌大谷が代表決定戦に進んだことを確認してゲームに入った。高校の進路は、そのまま札幌大谷に進むのではなく、兄が進んだ中高一貫の立命館慶祥を選択した。「高校でも部活だけじゃなくて勉強もいっぱいできるのと、考えてプレーする野球をしている。自分もただ打つだけじゃなく、いろんな考えを持って野球をやりたい」と、新天地での可能性に懸けた。

滝本監督「成長した姿を見せてほしい」

　札幌大谷の先発メンバー中、中等部出身は８人。中でも２番・松下大樹二塁手は少年野球の札幌エルムファイターズから一緒に札幌大谷に進んだ友人。札幌大谷中では、松下が二塁のレギュラーで、小山が松下の控え。かつての仲間との対戦は３年間で初めて。滝本圭史監督（４３）は「うちの打線のキーマンだし、おとなしい子が多い中で、ワッ、となれるムードメーカー。みんな行くぞ、という感じになるので、明日は成長した姿を札幌大谷の皆さんに見せてほしい」と期待を寄せる。小山も「明日は大谷を倒したい」と意気込んだ。