ファイターズ
《ハム番24時》5月17日
大けがから復帰した山口に、4試合目で待望の今季初安打が出た。しかも、約1年ぶりの本塁打だ。2軍ヤクルト戦(鎌ケ谷)に「8番・右翼」で先発し、四回の第2打席で逆方向へきれいなアーチを描いた。
昨年7月に左膝前十字靱帯(じんたい)の再々建手術を受け、今月5日に実戦復帰。そこから3試合は快音を鳴らせなかったが、「積極的に振りにいけるようになって、徐々にタイミングが合ってきた」と手応えをつかみ始めていたという。
試合後、「おめでとうございます」と声をかけると、「やっと(初安打が出て)開幕しました! 時間がたちすぎて、(本塁打の感触を)忘れていた。1本出てホッとしました。マジで気持ち良かった。リハビリの時にスイングを変えて、不安があったんですけど、やってきて良かった」と満面の笑みを浮かべていた。
素直な山口は、続けて白状した。「実はきょう、真っすぐにめっちゃ差し込まれていたんです。どんどん振ってタイミングが合ってきたとか言ったけど、ちょっとまぐれだったかもしれない(笑)。でも運も大切。まぐれだったとしても、これでモメンタム(勢い)を付けられれば」。本当に、思い通りではなかったのかもしれない。それでも、長く苦しいリハビリを乗り越えて放った一発を、記者はまぐれだとは思わない。