冬季スポーツ
2021/11/21 14:39

近藤が男子1000mV 全日本選抜スピードスケート帯広大会

優勝を飾り、12月末の北京五輪選考会へ弾みをつけた近藤(撮影・小田岳史)

■全日本選抜スピードスケート帯広大会(第2日 20日、明治北海道十勝オーバル)

 男子1000メートルは、2014年ソチ五輪代表の近藤太郎(ANAエアポートサービス、駒大苫小牧高出)が1分9秒56で優勝。年末の北京五輪日本代表選考会に弾みをつけた。女子5000メートルは、高橋菜那(ダイチ、白樺高出)が7分18秒47で制し、3000メートルとの2冠を達成した。

19歳でソチ五輪代表

 W杯組が不在の一戦で、近藤が存在感を示した。10月の全日本距離別選手権では本領発揮できなかった。コーナーの入れ替わりで接触しそうになり減速。6位に沈んだ。だが、この日は唯一の1分9秒台をマークして完勝。力の違いを見せつけた。
 19歳でソチ五輪に出場するも、前回18年の平昌大会では代表漏れを経験した。苦悩の日々が続き「自分に対してがっかりすることが多くて、スケートを嫌いになりかけた」。心機一転、五輪プレシーズンにナショナルチーム離脱を決意。長野を拠点に活動する「結城匡啓チーム」に加入し、競技環境を変えた。
 五輪金メダリストの小平奈緒(相沢病院)とも日々の練習を共にした。世界女王の滑りや練習に取り組む姿勢を目の当たりにし「見習うところがありすぎた。スケートを始めた時の楽しい感覚が戻ってきた」と徐々に復調。一線級が揃った今年2月の全日本選抜長野大会では1000メートルで優勝を果たした。
 五輪2大会ぶりの出場を目指す北京大会。大舞台に返り咲くには、12月26日から長野で行われる日本代表選考会で、上位の成績を残すことが必須だ。
 「集大成じゃないですけど、(受け入れてくれた)結城先生をはじめ、チームメートにも形を残して恩返しをしたい。五輪に行くには優勝しかないと思っている」と大一番を見据えた。(島山知房)

女子5000mは高橋が優勝

 高橋が女子5000メートルを制した。スタートから200メートルを1位で通過すると、その後も400メートルごとのラップで全てトップタイムをマーク。4年ぶりに7分20秒を切り、18秒台でゴールを滑り抜けた。全日本距離別選手権からは約5秒タイムを短縮。北京五輪代表選考会に向け「滑りは少しずつ良くなってきている。10秒台までタイムを縮めたい」と目標を掲げた。

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