野村佑希が待望の今季1号! 〝お目覚め〟の一因は「マチャドの本塁打集をひたすら見て…」
■パ・リーグ12回戦 日本ハム3ー4ロッテ(5月19日、ZOZOマリンスタジアム)
待ちに待った一発 61打席目で飛び出した今季初アーチ
待ち望んでいた瞬間が訪れた。日本ハムの野村佑希内野手(23)が19日、ZOZOマリンで行われたロッテ戦に「7番・DH」で先発出場。七回の第3打席で今季初本塁打を放った。
出場18試合、61打席目で飛び出したアーチに「感触的には完璧でした」と上々の手応えをつかみ取った。
打った瞬間の当たり 「自分の中できっかけにしたい」
連敗の中に、確かな光明を見いだした。1番起用だった前日の試合で11打席ぶりの安打をマーク。2試合連続で快音を残した。カウント3ー1から小島の149キロ直球を振り抜くと、強烈な打球が左翼スタンドに突き刺さった。
「1打席目は同じカウントから振れなかったので、そのへんの反省を踏まえて打席に入れた。これで気持ちが楽になることはないけど、自分の中できっかけにしたい。一つ良いポイントで打てたのは、プラスになると思います」
2軍落ちや成績不振を経て…意識改革が奏功
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開幕直後から不振に陥り、4月12日に出場選手登録を抹消された。3週間以上を過ごしたファームでは打率.391と打ちまくったが、1軍再昇格後は、またしても結果を残せない日々が続いた。
「ファームから、軸足を意識して前に行かないようにして振っていたけど、(1軍は)やっぱり球も速くなるし、より内角を攻められるので、それだけではなかなか打てない。きょうはボールに体重をぶつけるくらいのイメージに変えていきました」
イメトレも敢行 「近藤さんも、浅村さんも、マンチューも」
良いイメージを膨らませる作業は、グラウンド上だけではない。球場を離れても、頭の中は野球でいっぱいだ。理想の打撃フォームを追求し、18日の試合後も、一流打者たちの動画をバット片手に見続けていた。
「きのうは(大リーグ・パドレスの)マニー・マチャドの本塁打集をひたすら見て、イメージづくりをしました。バットを持ちながら30~40分くらいかな。自分の打席と見比べて、同じコースを打ち損じた時は、どうなっているのかな?って(確認する)。近藤さんも、浅村さんも、それこそマンチューも見ます。打っている人たちを見ると、良いイメージが湧いてくるので」
さあ、力強く再出発だ! 周囲の期待は重々承知
小さな積み重ね、研究熱心な姿勢が実を結び、長いスランプを乗り越えつつある。
「もう1本(安打が)出ていたら勝っていたし、本当に迷惑をかけているので、なんとかもり返したい。監督に使ってもらっているので、期待に応えたいという思いです」。若きスラッガーに、目覚めの時が来た。