26試合続いていた札幌MF駒井善成の不敗神話が崩壊 終了間際の失点で「勝ち点を失いすぎている」
■J1第15節 柏2-1札幌(5月19日、千葉・三協フロンテア柏スタジアム)
今季初ゴールで通算29得点
不敗神話、崩れる―。北海道コンサドーレ札幌は敵地で柏に1-2で敗れた。1点ビハインドの後半2分、右シャドーに入ったMF駒井善成(31)がこぼれ球をゴールに突き刺し、今季初得点をマークした。プロデビューから通算29得点を記録。柏戦前まで得点した26試合は24勝2分けと負けなしだった。そんな〝神通力〟も今季の札幌には通じなかった。後半アディショナルタイムに一瞬の隙を突かれ、勝ち点を逃した。
支配率で圧倒も最後の精度欠く
「一番あってはダメな試合」。試合後の駒井には当然、笑顔はなかった。今季の札幌を象徴するような試合内容だった。前半から試合の主導権を握り、コーナーキックから先制点を許したものの、何度も柏ゴールに迫っていた。後半開始早々に駒井のゴールで試合を振り出しに戻し、その後も圧力を掛け続けた。ボール支配率は62%と圧倒。しかし、今季の課題である最後の部分の精度を欠くと、勝利の女神は相手に微笑む結果となった。
「自分も責任を感じています」
試合をコントロールし、勝ち点3も狙える状況だったが、まさかの勝ち点ゼロに終わり、駒井は「きょうに始まったことじゃないと思うけど、勝ち点を失いすぎている試合が多すぎて、さすがにこたえますね」と落胆の色を隠さなかった。「最後を仕留めるのは個人の力が大きく占めるので、逆転のゴールを決められなかったのは選手一人一人の責任。自分たちが狙いとする形で決め切れないところが最後、勝ち点に響いている。自分も責任を感じています」と続けた。
前節と同じ選手交代も、試合状況異なりピッチ内の意思統一できず
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試合終盤に意思を統一できなかった。1-1の後半44分、MF荒野拓馬(31)に代わってDF家泉怜依(24)がボランチで投入された。前節の15日ホーム磐田戦でも同じ選手交代があったが、前節の1-0の状況とは異なり、攻めるのか守るのか、特に守備側に少し迷いが生じた。
岡村「どういう意図なのか正直分からなかった」
DF岡村大八(27)は「1点を守り切るタイミングだったら、シンプルにはね返すっていうところではありましたけど、1-1のタイミングで(家泉)怜依をボランチで使ったところで、どういう意図があるのか正直、分からなかった」とピッチ内で困惑していたことを明かした。
家泉「最低でも引き分けにしなきゃいけない」
当の家泉は「荒野選手が入った役割をそのままやれと言われたので、そのまま入った形でした。求められているので、やらなきゃいけないけど、ちょっと意図が分からなかったかなと思いました。最低でも引き分けにしなきゃいけない試合だった」と唇をかんだ。
駒井「次が最後っていう意識で」
これで15節が終了。駒井は「勝てていない現状を一人一人がどう受け止めるか。次、次、次って言ってしまうと、ズルズルいってしまう。リーグも3分の1が終わってしまっているので、次が最後っていう意識で戦っていかないといけない」と危機感を口にした。岡村も「決め切る能力のところと、失点をどれだけしないかに尽きる」とキッパリ。気付けば危険水域に―、とならないためにも、ルヴァン杯を挟んだ25日の次節ホーム鹿島戦(札幌ドーム)は死ぬ気で勝ち点3を奪いにいく。