《鶴岡慎也のツルのひと声》特別編 日米通算200勝達成のダルビッシュへ贈る言葉
元相棒の快挙に興奮 7回2安打無失点で大台到達
米大リーグ・パドレスのダルビッシュ有投手(37)が19日(日本時間20日)、ブレーブス戦に先発し、7回2安打無失点で日米通算200勝を達成した。日本ハム時代にバッテリーを組んだ道新スポーツデジタル評論家の鶴岡慎也さん(43)は、かつての〝相棒〟の快挙をたたえた。
目を見張ったオズナとの対決
まさに圧巻のピッチングだった。特に相性の悪かったオズナ(3番)との対戦には目を見張った。第1打席はインコースのツーシームをヒットにされたが、その後の第2、3打席が実に素晴らしかった。いずれもカーブで空振り三振に切って取った。
引き出しの多さこそが最大の武器
そのシーン、カーブの軌道を見ていて、バッテリーを組んでいた昔を思い出した。いろんな抑え方を持っている。「こっちがダメならこっち」。開けても開けても、まだまだ引き出しがある。自分のコンディション、置かれている状況、打者の反応…すべてを瞬時に把握し、ピッチングに反映させる。その能力は群を抜く。
忘れられないダルとの思い出
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彼との一番の思い出はやっぱり、2006年の日本一。ファイターズが北海道に移転して間もないシーズン。果たして北海道に根付くのか―。チーム関係者をはじめ、道民の皆さまもそう感じていたはず。私自身もそう思っていた。そこで成し遂げたリーグ優勝に日本一。ダルビッシュと本格的にバッテリーを組ませてもらった年にたどり着いた栄冠。忘れることはないだろう。
プロ野球人生を長引かせてくれた男 「涙が出そうになった」
200勝達成に際し、私の名前を挙げてくれていた。気の利いたコメントをするようになったなと(笑)。でも正直、涙が出そうになった。バッテリーを組むようになってから、彼に付いていくことに必死だったし、常に集中力を持ってボールを受けてきた。彼が私のプロ野球人生を長きものにしてくれたと言っても過言ではない。
リスペクトに値する姿勢 まだ38歳
今年で38歳。ただ、彼に関してはまだ38歳なのだろう。年齢をまったく感じさせない。ツーシームはえげつない。高めのフォーシームも伸びている。そこに、まだまだ多彩な変化球の数々。まだまだ進化する。より深くピッチングを研究し、野球に対する誠意を持っている。チームに対する責任感も存在する。リスペクトに値するその姿勢が礎となっている。
200勝は通過点 「250勝は余裕でいくでしょ!」
素直に、おめでとう!と言いたい。そして、今回のピッチングを見ていて思った。あと10年は大丈夫! 250勝は余裕でいくでしょ!