《平川弘のCool Eye》リーグ戦で結果が出てないだけに下からの突き上げは本当に大事
中3日の柏戦で勝ち点を逃したことはメンタル的に相当なダメージ
5月19日に行われたアウェーの柏戦(1●2)は、我慢できずにアディショナルタイムに失点して勝ち点を獲ることができなかった。先制されて追いついたゲームだったので勝ち点1でも良かったのだが、前節の磐田戦で勝った良い流れを繋げることができなかった。中3日の重い体で勝ち点を落としたことはメンタル的にも相当なダメージだろう。
磐田戦の前線はいい連動だった
MF浅野が筋肉系のトラブルで欠場したことで前節に0トップの最前線に入ったMF駒井はシャドーに入った。1トップにはFW金健熙(キム・ゴンヒ)が今季初先発となった。磐田戦での駒井、浅野、MFスパチョークの3人がいい感じで連動していたので、柏戦も0トップでいければ良かったのだが、ペトロヴィッチ監督もやり繰りが大変だ。
同点ゴールに貢献した金健熙
抜擢された金健熙だが彼本来の動きにはほど遠く、攻撃の起点にはなれていなかった。だが、同点となったシーンでは左からのクロスにニアで潰れて駒井のゴールを陰で支えた。最低限の仕事だが、彼を使った効果が出た場面であった。
柏に比べて札幌の攻撃に足りなかったもの
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
割り切って彼にもっとロングボールを入れて、こぼれ球をシャドーが拾うという泥臭さがあっても良かったのでは。柏の鋭いカウンターに比べると、やはり札幌の攻撃には縦への速さが足りない。何とか横からの揺さぶりで点を取ったが、それなら1-1でゲームを終わらせなければならなかった。
馬場が次のステージへ行くには
決勝点となった失点は、DF馬場のパスミスを引っ掛けられて繋がれるという自滅だった。これまでの馬場の奮闘は札幌になくてはならないものである。ただ、最終ラインの選手なので仕方ないのだが、失点に絡むプレーが多すぎる。彼くらいのキャリアがあるのならチョンボは極力なくさないと次のステージへは行けない。
ディフェンダーは一つのミスが致命傷になってゲームを壊してしまうことがある。ミスを恐れて消極的になってはいけないが、基本に忠実に安定感のあるプレーをしてほしい。
ルヴァンはリーグに繋がる材料を
明日22日はルヴァン杯3回戦の長野戦。前回の沼津戦は若手が生き生きとしたプレーを見せてくれ、実りのあるゲームとなった。今回はどうだろうか。リーグ戦で結果が出ないだけに長野戦で戦う控え組の下からの突き上げは本当に大事になる。次節の鹿島戦に少しでも繋がる材料が見つかることを期待したい。