アウェーの洗礼もなんの! 札幌MF田中克幸が〝10番〟お手本にチーム統率だ 22日ルヴァン杯長野戦(予想スタメン付き)
■5月21日、長野・飯綱高原南グラウンド
濃霧による〝アウェーの洗礼〟
北海道コンサドーレ札幌は22日のルヴァン杯3回戦・アウェー長野戦(長野U、午後7時キックオフ)に向けて敵地で練習を行ったが、グラウンドが濃霧に包まれて視界不良となり、ボール回しなどで調整を終えた。大卒ルーキーMF田中克幸(22)は、開幕戦の途中出場でプロデビューするなど順調なスタートを切ったが、ここ1カ月は出場機会に恵まれていない。長野戦で再び指揮官にアピールし、その存在感を示す。
1stラウンド突破が懸かる一戦に向け、敵地での最終調整へと臨んだ札幌が〝アウェーの洗礼〟に見舞われた。標高約1000メートルに位置する練習会場には、トレーニング開始前から深い霧が立ち込めた。グラウンド奥や、逆サイド側が全く見通せないほどの状態となり、限られたスペースで軽めのメニューを消化することしかできなかった。その上、気温も低かったことからコンディションを考慮して40分ほどで終了。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)も「天気だけは我々には変えられない」と苦い表情を浮かべた。
シーズン序盤は途中出場で起用も
決して万全の態勢とは言えない状況ではあるが、出場機会に飢えている選手たちはこの一戦をアピールの場にしようと闘志を燃やす。その中の一人が田中克だ。今季の開幕戦となった2月24日のアウェー福岡戦(0△0)でプロデビューすると、全て途中出場ながら第6節のホーム名古屋戦まで6試合中5試合に出場。精度の高い左足とサッカーIQの高さを見せていたが、以降のリーグ戦では4月20日のホーム広島戦(1△1)で後半残り2分で出場したのみ。その後も4試合でメンバー入りしたが、いずれも声が掛かることなくベンチを温める日々が続いている。
「少ないチャンスで示していけば」
田中克は「今の立ち位置、状況としては、まだ監督に信用されていないな、というのはある」と客観的に自らの立場を捉えている。それでも沖縄キャンプからの課題だった守備面や運動量については成長の手応えを感じており、「メンバーに入っているからには多少なりとも期待はあると思うので、そこをうまく理解しつつ、こういった少ないチャンスで示していけばリーグ戦でもチャンスは巡ってくる」と長野戦での活躍を誓う。