高校野球
2024/05/22 20:35

遠軽が〝NEO満振り打線〟で22年ぶりに春の円山1勝【春季全道高校野球】

四回1死満塁、適時三塁打を放つ遠軽の小森=撮影・北波智史

■春季全道高校野球大会(5月22日、札幌円山球場)
▽1回戦 遠軽14-4稚内大谷 ※七回コールドゲーム

13安打中6本が長打の破壊力と冬に磨いた走力で5盗塁

 2013年の選抜甲子園に21世紀枠で出場して1勝している〝満振り打線〟の遠軽が稚内大谷に14-4の七回コールドで勝ち、22年ぶりに春の全道で白星を挙げた。4番・小森結斗捕手(3年)が四回に走者一掃の三塁打を放つなど、13安打中6本が長打という破壊力はそのままに、冬の間に磨きをかけてきた走力を生かして5つの盗塁をマークした。勝った遠軽は24日の2回戦で札幌国際情報と対戦する。

阿波監督もうれしい全道初勝利

 07年以降、春の全道では10回連続で初戦敗退が続いていたが、負の歴史にピリオドを打った。18年7月に就任した阿波克典監督(38)にとっては、前任校を含め3季通じて北海道大会初勝利。「『NEO満振り打線』ですね。今日はよく打ってくれた。コールド勝ちでしたけど、20何年間、勝てていなかったのと、自分自身も全道初勝利なので、生徒たちには非常に感謝したい」と声を弾ませた。

四回1死二塁、遠軽・池田の左前適時打で生還する二走・坂地

 

昨年は春、夏と善戦するも秋に支部敗退

 昨春の全道1回戦では、優勝した北海を相手に延長十回タイブレークの末に9-10で敗戦。夏の北北海道大会は1回戦で準優勝した旭川明成に2-4と接戦を演じた。ところが昨秋は支部初戦(2回戦)で北見北斗に6-7で敗れた。指揮官は「精神的なもろさっていうか、チームの一体感を感じなかった」とオフは基本に立ち返った。「まずしっかり自分の苦手なボールを打つ。あとは遅いボールを、素振りだったりスタンドティーだったり、派手じゃないことをずっと冬にやってきた。敗戦から学んで今に至るかな」と力強さに磨きをかけた。

低反発バットでの長打減少を見据えて走塁練習に着手

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