抜群の安定感誇る守護神・田中正義 大切な人が渡してくれた2冊の本とは…
■パ・リーグ11回戦 オリックス4-5日本ハム(5月22日、エスコンフィールド北海道)
日本ハム・田中正義投手(29)が21日のオリックス戦(エスコンフィールド北海道)で、2年連続となる2桁10セーブ目を挙げた。ソフトバンクから移籍2年目の今季は開幕から絶対的守護神として君臨。22日の同戦では4ー4の九回から登板し、全7球〝ストレート勝負〟で3者凡退で抑えた。
同点の場面で登場 7球で片付けた
セーブシチュエーションでなくても、圧巻の投球だった。同点の場面でマウンドへ。わずか3球で2アウトを奪うと、最後は広岡を152キロ直球で空振り三振斬り。「いい当たりが正面に行ったり、だいぶ運が良かったですね。もうちょっと変化球も交えていきたいです」と冷静に振り返った。
15試合連続無失点 好調の要因は
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4月5日の西武戦から15試合連続無失点。好調の要因を本人はこう分析する。「余計なことを考えないことです。鈍感に。鈍感になることです。気になっても、気になっていることを気にしないことです」。ソフトバンク時代は、度重なる故障に苦しんだ。さまざまな困難を乗り越え、右腕は〝無の境地〟に達している。
読書でリフレッシュ 移動中の飛行機でも
順調に数字を積み重ねているが、「健康な状態でいつでも投げられるように努力していきたいです」と慢心は一切ない。連戦が続くシーズン中のリフレッシュ法は読書。飛行機での移動中は、小説やエッセーを読む。最近では2冊の本との出会いがあった。
姉からもらったという宇宙飛行士・野口聡一著の「どう生きるか つらかったときの話をしよう」と、女房役・伏見から譲り受けた喜多川泰の小説「運転者 ~未来を変える過去からの使者」。「すごいよかったです。寅威さんからは、何かあげると言われました。もう読み終わったんですけど面白かったですよ。ちょっと自己啓発小説みたいな感じですね」と明かす。
セーブ王争い オスナと1差の2位
現在セーブ数はリーグトップのオスナ(ソフトバンク)に1差の2位。オールスターのファン投票中間発表では、抑え投手部門で1位に名を連ねる。「本当にありがたいっすね。本当にありがたいの言葉に尽きる。期待に応えられるように頑張りたいです」。決意を胸にマウンドに上がる。