札幌が起死回生の家泉弾&PK戦全員成功でルヴァン杯プレーオフラウンド進出決定
■ルヴァン杯3回戦 長野1-1(PK戦3-5)札幌(5月22日、長野Uスタジアム)
5人目のキッカー・中村が決めて激戦に終止符
120分間を戦ってもなお決着が付かず、PK戦までもつれこんだ大激戦に終止符を打ったのは、右腕にキャプテンマークを巻いた北海道コンサドーレ札幌の5人目のキッカー、DF中村桐耶(23)だった。利き足の左足から放たれたボールがゴール左下へと吸い込まれた瞬間、札幌の勝利、そしてプレーオフラウンド進出が決定した。「迷ったら負けだと思っていたので、蹴る方向も決めていましたし、あとはもう力まないことだけを意識して、思い切ってやろうと考えました」と、最後のシーンを振り返った。
アンラッキーな形で先制許す
J3長野相手に、土俵際まで追い詰められた。前半の立ち上がりこそ札幌が主導権を握ったものの、10分とたたないうちに試合の流れが長野へと傾くと、同18分に相手のシュートが中村に当たってコースが変わってしまうというアンラッキーな形で先制を許してしまう。
「相手が前からマンツーマン気味ではめてきている中で、僕のところや(家泉)怜依くんのところではがして展開できなかったというのが、前半うまくいかなかった原因」と振り返るように、札幌としてはなかなか反撃の糸口がつかめない45分間となった。
田中克のミドルがポストに
後半に入ると長野が自陣で守備を固めたこともあり、札幌がボールを握る時間が増え、MF田中克幸(22)を攻撃の中心として攻め込むも、同29分にカウンターから持ち上がった中村のシュートが相手GKのファインセーブに阻まれれば、同44分には田中克のミドルシュートがゴールポストにはね返されるなど、あと一歩のところで追い付くことができない。
今度は家泉に当たってゴール
敗色濃厚となった札幌だったが、試合終了間際の同アディショナルタイム6分にJ1としての意地を見せた。田中克のミドルシュートが、前線に上がっていたDF家泉怜依(24)に当たると、ボールは田中克のシュートに反応していたGKの逆方向へと転々。最後は再び家泉が滑り込みながら左足で押し込み、起死回生の同点ゴールが生まれた。