【プレーバック】春季全道高校野球1回戦 駒大苫小牧11ー2札幌第一 ※七回コールドゲーム(5月23日、札幌円山)
駒大苫小牧が10安打11得点 札第一11与四死球響く
序盤に大量リードを奪った駒大苫小牧が、七回コールドゲームで札幌第一を撃破した。5年ぶりの春の全道勝利で、25日の2回戦でクラークと対戦する。
駒大苫小牧打線は、札幌第一の先発・阿部択貴投手(3年)の序盤の制球難を突いた。先頭から2者連続ストレートの四球など3四球を選んで1死満塁とすると5番・藤田大和三塁手(3年)が先制の2点適時右前打。なおも1死一、三塁から6番・酒巻泰地二塁手(3年)の中犠飛で追加点。さらに7番・宮崎桧成右翼手(3年)の左翼線への適時二塁打で、この回だけで4点を奪いがっちりと主導権を握った。
二回に入っても駒大苫小牧打線は攻撃の手を緩めなかった。先頭の9番・沼島魁中堅手(3年)が、今春から採用された新基準の低反発バットでの北海道大会1号ソロアーチ。さらに無死二、三塁から札幌第一・阿部投手の暴投で三走に続いて二走も生還。抜け目ない走塁も光り、序盤でワンサイドゲームとなった。
まずは1点を返したい札幌第一打線は二回に反撃。2死から6番・船木康晴右翼手(3年)の三塁強襲安打で初めて走者を出すと、相手失策と死球で2死ながら満塁の好機。ラストバッターの9番・佐藤凰星中堅手(2年)の打球を駒大苫小牧の三塁手が弾く間に2者が生還し、追い上げを開始した。
三回と四回は互いに無得点だったが、駒大苫小牧は五回1死二、三塁から1番・小林航太郎遊撃手(3年)が左翼線へ2点二塁打。再び突き放した。駒大苫小牧は6回にも2点を追加した。
札幌第一は、合計11与四死球。序盤の大量失点が最後まで響いた。夏までに投手陣の再整備が急がれる結果となった。
■5年ぶりの春季全道1勝の佐々木孝介監督(37)
「沼島はすごく良かったです。その後ちゃんとエンドランを決めてくれたり。彼がそういう役回りをしてくれることで、打線が活発になるのでいい」
■公式戦初アーチの沼島魁中堅手(3年)
「最初切れるかなと思ったんですけど、そのまま伸びてくれて入りました。嬉しかったです。上位が打ってくれるので、自分たちが出れば点数に絡むと思うので、下位打線が結構大事になる」