《鶴岡慎也のツルのひと声》打線は今、心強い。先発ピッチャーは大胆に攻めてもらいたい
■パ・リーグ12回戦 オリックス9ー3日本ハム(5月23日、エスコンフィールド北海道)
変化球だけでは勝負できない
先発した上原が二回途中6失点。理由はハッキリしている。ストレートを使い切れていなかった。何かしらの理由があったのかもしれない。球種の癖がバレているような待ち方をされていた可能性もある。いずれにしても、変化球だけでは勝負できない。
ストレートの使い方に工夫を
試合開始直後から、複数の走者を背負っているようなピッチングだった。勝負球にせずとも、もっとストレートを使わなくてはいけない。それはバッテリーが一番、分かっているはずだ。直球の使い方をしっかり工夫していかないと、次の登板でも同じような結果が待っている。
クリーンアップが揃ってマルチ安打
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敗れはした。ただ、打線の状態は悪くない。この日に限っては、最後の一本が出なかったが、確実に攻撃の形をつくれている。各バッターのスイングを見ても状態はいい。特に郡司、マルティネス、田宮のクリーンアップ。揃ってマルチ安打を放った。
不動の4番が絶好調 状態の良さを確信した2打席
その中でもマルティネスは絶好調と言っていいだろう。五回の3ラン。追い込まれてから、低めのカットボールを一番深いところ(左中間)まで運んだ。状態が良くなくては、あのような状況で、あのようなバッティングはできない。七回の二塁打も見事だった。春先からずっと攻められ続けてきた高めの直球をはじき返した。体のキレ、読み、スイング。すべてで納得できているはずだ。
少々の失点はOK 新庄監督が嫌がる四球への意識を
心強い打線。だからこそ、先発ピッチャーは大胆に攻めていってもらいたい。少々の失点でも打線がカバーしてくれる。必ずしもゼロに抑えなくてもいい。クオリティースタート(6回以上を自責点3以内)を目指すぐらいの楽な気持ちを持つことも時には必要だ。そして、新庄監督が嫌がる四球。このフォアボールが少なかったから、ここまで投手陣は高いパフォーマンスを維持できていた。
次カードは敵地で楽天3連戦 仕切り直しを
次戦からカードが変わる。仕切り直してもらいたい。