注目の高卒３年目世代がまた一人、１軍に合流した。前日夜に〝招集〟を受けた畔柳が、リラックスした表情で敵地・楽天モバイルパークに姿を見せた。「急だったので、びっくりした気持ちが大きかったんですけど、ずっとここを目指してやってきたので、素直に（１軍に）選ばれてうれしかったです」と気持ちを高ぶらせていた。

　今季、育成から支配下に昇格した福島、柳川が同学年だ。福島は１軍ですでに４試合に先発し、防御率２.７０をマーク。柳川は２軍で圧巻の投球を見せ、２６日の楽天戦で１軍デビューする予定だ。畔柳は「（１軍に）柳川もいますし、福島はずっと抑えているので、シンプルにすごいなっていうのは思います」と刺激を受けつつ、「自分は自分なので。そこ（ライバル）はあんまり見すぎず、自分のやるべきことをまずはしっかり明確にして、やっていきたいと思います」と力を込めた。

　１軍昇格は、プロ入り後２度目。前回は高卒１年目のシーズン最終盤に呼ばれ、９月２５日にデビューし、ホールドもマークした。ただ、この時はすでにチームの最下位が確定した後だった。今回は初めて、本当の意味で戦力に加わる。

　５日の２軍楽天戦で、５回３安打無失点の快投を披露し、新庄監督の目に留まった。この日、練習中に指揮官から「その（５日の）ピッチングを期待してるよ。楽しんで」と声をかけられた。「やっぱり、独特の緊張感がありますけど、やることは変わらない。もう若々しく、押していけたらいいと思います。どんな相手でも強気な攻めをしていくのが、自分の一番の強みだと思う。逃げ腰にならずに、向かっていく気持ちを持って臨みたいです」。実力で勝ち取った晴れ舞台を、思いっきり楽しんでもらいたい。