水谷瞬 新庄監督抜てき 初の2番で発奮 金村、万波ら同級生の活躍が刺激に
■パ・リーグ5回戦 日本ハム4ー3楽天(5月24日、楽天モバイルパーク宮城)
期待に応えるマルチ安打 六回には同点打
日本ハムの水谷瞬外野手(23)が24日、楽天モバイルパークで行われた楽天戦に出場し、一時同点の適時打を含む2安打の活躍を見せた。
新庄剛志監督(52)から初めて「2番」に抜てきされ、発奮。昨オフに現役ドラフトで移籍してきた大器が、覚醒の予感を漂わせている。
貴重な一打 チェンジアップを捉えて左前へ
プロ入りして5年間、1軍出場ゼロだった男が、新天地で飛躍の時を迎えている。今季7度目の先発出場を果たし、楽天先発の早川と対戦。1点を追った六回1死一、二塁で、日本ハム打線が苦しめられてきた133キロチェンジアップを強振した。しぶとく三遊間を破り、2走が生還。「連打でつないでもらいましたし、金村もずっと頑張って放ってくれていたので、打ちたいという気持ちでいきました」と充実感をにじませた。
九回には価値あるチャンスメーク
同点の九回には、14試合連続無失点中だった則本に食らい付いた。初球の直球を左前に運び、チャンスメーク。難敵攻略の突破口を開いた。この一本をきっかけにチームは2点を奪った。
まさに狙い通り 出はなをくじいた
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相手が大物一流投手でも気後れしない。「(投手から)イニングの初球、立ち上がりは難しいと聞くので。先頭の初球(を狙って)、シンプルに結果が出たのは良かったなと思います」と冷静に振り返った。
強打者が座る打順 「格好いいので、好きなんです」
これまで、1軍で任された打順は5番~8番のいずれかだった。経験のない2番起用を伝えられ「打順にこだわりはないですし、どこでも使っていただけるだけ、ありがたい」と謙虚に受け止めた。ただ、内心は喜びもあった。「自分がそこに入ったからではなく、好みで言ったら2番は格好いいので、好きなんです」と、はにかんだ。
日本の野球だと、足や小技も生かしたつなぎのイメージもあるが、時代とともに変化しつつある。メジャーでは得点源となるスラッガーが座るケースも多く、水谷は「もう、2番最強説です!」と屈託なく笑った。
ファイターズ最強世代の一員 さらなる飛躍へ
この日は同級生の金村が先発し、矢沢が好救援。万波、田宮、野村、水野らも主力を担い、刺激を受けている。「鎌ケ谷に行った時に、あまり同級生がいないというさみしい状況があるので、なんとか自分もそこ(1軍)に加わってやっていきたい。いるだけでは意味がないと思うので、自分も1勝に貢献できたらと思ってやっています」
スケール感たっぷりの大型外野手は今後も打ちまくり、最強世代の一角を担っていく。