高校野球
2024/05/25 12:30

【プレーバック】春季全道高校野球2回戦 クラーク8-6駒大苫小牧 ※延長十回タイブレーク(5月25日、札幌円山)

延長十回タイブレークの熱戦を制したクーク=撮影・西川薫
※延長十回タイブレーク

 

粘る駒大苫小牧をクラークが延長タイブレークで突き放す

 創部10周年のクラークが、過去春秋の全道大会で3戦3勝の駒大苫小牧を制し、3年ぶりの4強進出を果たした。27日の準決勝では初の決勝進出を懸けて遠軽と対戦する。
 
 クラークは1回戦の函館大柏稜戦で完封勝利したエース左腕・児玉旭陽投手(3年)が先発。駒大苫小牧は札幌第一戦で先発した背番号10の大原虎柴投手(3年)が先発した。

 先制したのはクラーク。一回1死から2番・高橋歩希遊撃手(3年)が内野安打で出塁すると、犠打で2進。4番・芳賀陸人一塁手(3年)の右前適時二塁打で高橋が生還。続く5番・福田晃大中堅手(3年)の左翼線に落ちる安打で2点目のホームイン。主導権を握った。

 駒大苫小牧もすかさず反撃した。1死から2番・茶木吏道一塁手(3年)が左前打を放ち、左翼手の暴投で二塁を陥れた。2死後、4番・大原の三塁線への打球を、クラーク・鈴木凰介三塁手(3年)が弾き、外野へ転がる間に茶木が生還して1点差とした。

 再び試合が動いたのは五回。クラークは1死から9番・金原律右翼手(3年)が右前へ放つと、その打球に駒大苫小牧・宮崎桧成右翼手(3年)が飛びついたがわずかに届かず、一気に三塁へ到達した。続く1番・鈴木の左犠飛で追加点を奪い、リードを再び2点差に広げた。

 その裏も駒大苫小牧が食らいつく。7番・宮崎の死球から犠打、死球、暴投で1死一、三塁と好機を広げると、1番・小林航太郎遊撃手(3年)の左犠飛で再び1点差に詰め寄った。

 続く六回、駒大苫小牧は3番・佐々木大翔左翼手(3年)が中前打で出塁すると、犠打と失策で1死一、三塁から6番・酒巻泰地二塁手(3年)が内角の難しいボールをスクイズに成功。同点に追いつき試合を振り出しに戻した。

 追い付かれたクラークは七回、7番の児玉が中前打で出塁すると、1死後の犠打と1番・鈴木の右前打で2死一、三塁。ここで2番・高橋が左中間へ勝ち越しの2点三塁打。続く山田も続き一気に3点のリードをつけた。

 しかし八回、またも駒大苫小牧は粘りを発揮する。2死一塁から代打・太田脩斗(3年)の左越え適時二塁打で1点を返すと、あとがない九回はさらに2点を挙げる。先頭の小林が左中間を破る二塁打で好機をつくると、2番・茶木が右中間へ適時三塁打を放って1点差。ここで相手投手の暴投も重なり再び同点に。勝敗はタイブレークの延長戦に突入した。

 タイブレークの十回無死一、二塁。クラークは3番・山田が犠打でチャンスを広げると2死二、三塁から一回にも適時打を放っている5番・福田が三遊間を抜ける2点適時打を放って三度勝ち越しに成功した。その裏、駒大苫小牧は三振と遊直併殺となりゲームセット。ついに試合が決した。
 


■決勝打を打ったクラークの5番・福田晃大中堅手(3年)
「その前に守備で捕れなかった打球があったので、それをカバーしてやろうと打席に入りました。打ったのは真っすぐの内角低め。最後まで諦めずにやったので勝てた。春は決勝に行けたことがないので、決勝に行って優勝したい」

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