ファイターズ
2024/05/26 20:40

1軍デビューした157キロ右腕・柳川大晟の原点は実家の駐車場 軟骨壊死しても投げ続けた高校時代

育成出身の柳川が初の1軍先発マウンドで右腕を振るう=撮影・桜田史宏

パ・リーグ7回戦 日本ハム2-3楽天(5月26日、楽天モバイルパーク宮城)

育成入団から高卒3年目で初登板

 日本ハムの柳川大晟投手(20)が、苦難を乗り越え1軍デビューを果たした。先発で3回3失点と苦しみ、初黒星を喫したが、育成3位入団からはい上がり、高卒3年目で晴れ舞台を踏んだ。

191センチ右腕の実家は焼き肉店

 実家は大分県日出町で、焼き肉屋「元山」を営んでいる。191センチ右腕の原点は、店の駐車場で毎日のように続けた壁当てだ。「幼稚園の頃から、1日1時間ぐらいはやっていましたね。昼間は駐車場が結構空いているので、でっかい壁に思いっきり投げて、捕ってを繰り返していました。ずっと肩だけは強かったんですけど、とにかく思いっきり投げていたので、結構、それの効果があるかなと思います」。砂利の上で黙々と繰り返した全力投球が、最速157キロを誇る豪腕の基礎となった。

2021年10月11日、日本ハム育成3位で指名され、目標を書いた色紙を手にガッツポーズをする柳川

 

壁当ての球が客の車に当たり…

 まだ幼い柳川少年は当然、何度も〝エラー〟をする。「何回も後ろに逸らすので、車に当ててしまうこともあって、めっちゃ怒鳴られたりしていました(笑)。でも、守備がずっと好きで、捕るのが好きだった。背が高いと守備が難しいと言われますけど、今でも、守備には自信がある方。そういうところにも、壁当てが生きているかな」と懐かしそうに振り返った。

2022年1月14日、新人合同自主トレでキャッチボールする柳川

 

中学、高校は順調にエリート街道

 中学時代には全国のトップ選手が集まる野茂ジャパンに選出された。高校は小学生時代に甲子園を見て「ずっと行きたかった」と憧れていた福岡・九州国際大学付属高からスカウトを受け、即決した。

暗転したのは高校3年の春以降 急に肘が伸びなくなった

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい