北海 先発の1年生右腕・小野悠が好投「全てコントロールできていた」【春季全道高校野球】
■春季全道高校野球大会(5月28日、札幌円山球場)
▽決勝 北海3-2クラーク
1年生とは思えぬマウンドさばきでチームを支えた。北海の先発・小野悠真投手(1年)が公式戦最長となる5回を投げ2失点と好投し、エースの浅水結翔(ゆいと)投手(2年)につないだ。この春は支部予選から7試合中6試合に先発。試合をつくる役割を務め上げ、貴重な経験値を得ることができた。
すでに公式戦6試合目の登板
決勝の大一番、先発マウンドを任されたのは今まで同様、小野悠だった。少し前まで中学生だったが、すでに公式戦6試合目の登板。「初めてのことばかりで最初は緊張することもあったが、だんだん慣れていった」という強心臓ぶり。投げても5回4安打2失点にまとめた。五回に先制こそ許したが「球数が少なくて、全てコントロールもできていた」と納得の表情を見せた。
変化球でもカウント奪える安定感
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直球の最速は134キロと飛び抜けて速いわけではないが、変化球でもカウントを奪える安定感が持ち味だ。この日四死球はゼロと守備からリズムをつくる北海には、うってつけの存在。平川敦監督(53)も「小野の頑張りが大きい。接戦を勝てる要因? ピッチャーの頑張りだと思います。低めを突いて丁寧に投げてくれるので」と投手力の整備が課題だったが、浅水の成長を含めて一定の手応えを感じられたようだ。
右肘痛で離脱中の松田も順調に回復
右肘痛で離脱している松田収司投手(2年)の回復も順調でブルペン入りも近いという。センバツ甲子園出場の立役者だった松田の不在が、この春の投手力向上につながった。勝負の夏へ小野悠は「まずはベンチ入りして、球速アップをしたり、体力を付けて長いイニングを投げられるようにしたい」と力を込めた。全道の舞台で11回⅔3失点という数字を残した1年生右腕が、甲子園へ導くピースとなる。