《SHINJOの信条》俺のタイプはほかにいないでしょ(笑)
■交流戦1回戦 日本ハム-阪神(5月28日、甲子園)雨天中止
―試合が雨天中止に。先発予定だった山崎を7番で起用する予定だった
「そう。福也くんが打って、(伏見)寅威くんでバント、水野くんでかえす(笑)。きょう五十幡くんを1番、2番中島くん(の予定だった)。あしたまた変わるので」
―29日の先発は伊藤のままか
「そう」
―山崎は30日に回る
「うん」
―打順の7番は変わらず
「いや、分かんない(笑)。向こうの投手は誰ですかね。別に6番でもいいぐらい(笑)。でも彼が(アマ時代に)日本ハムの3番を打ちたいと言っていたのを知っていたので、めっちゃ迷ったんですけど。やっぱり、投げる方を(優先して)」
―投手がメインだから
「まあ初回が終わってしまえば、一緒ですもん。僕の考えは」
―エスコンで山崎の打撃練習を見て。柵越えも6本あった
「一番、飛ばしていましたもん。うちの野手の左バッターよりも。打球の質がめちゃくちゃいい。ファウルで引っ張って遠くへ飛ばすことはある。伊藤くんも飛ばしていましたけど。(山崎は)右中間にいい打球が。外をちょんと。ヘッドの使い方がむちゃくちゃうまいので。面白いですね。ホントに」
―7番より上げる可能性は
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「考えている。向こうのピッチャーも分からないですし」
―相手投手の右、左によって打順が動くのか
「もちろん。左投手の打席を見ていないから。あのバットの軌道なら、右ピッチャーなら、なんとかなるかなと思って」
―山崎にバントはさせないのか
「ない。ないとは言っておきます。バスターエンドランぐらいはできそうな気はしますけど。打たせた方がいいかなと。ピッチングも乗ってくると思うんで。普通、ピッチャーは初球を打たせないんですけど。ガンガンいけと。前のバッターが2球で終わってても、3球目を打てと」
―オリックスでは交流戦で代打も
「見ました。なによりも打席を楽しんで『俺は結果を残すんだ』という姿勢が一番、伝わってくるというか。何かやってくれそうな期待感はありますよね。うちの野手も、それぐらいの気持ちでいった方が結果が出ると思いますよ。2年間、そう言ってきたんだけどな(笑)。でも、水野くんは『今、めちゃくちゃ楽しい』と言っていました。水谷くんも楽しいだろうし。みんな楽しんでいるんだろうけど、結果を出さなきゃいけないと思っているのがスティーブン。日本のピッチャーがまだ分からない。でも対応してもらわないと困りますしね。ファームの方でも調子のいいバッターが、いっぱいいる。ここでベンチにいて打席がないより、ファームに行ってもらって打席に立たせるための入れ替えというのは今年一年、やっていくから。落とした感じでもない」
―(岡田監督との)ハイタッチは
「…ノーコメント(笑)。まあまあ、見ておいてください(笑)。何かあるんでしょうね。失礼のないようにはしますけど、プレーボールがかかる前なのでね。ファンあってのプロ野球だし、ここで育ててもらった。その記念に(笑)」
―あすは晴れる
「良かった良かった。マジで。本当に勝ちたい」
―やる気が表れている
「そりゃ日本一のチームですもん。胸を借りるとかいうよりも、倒したい。選手も自信になるだろうし」
―今年も交流戦で優勝した場合の賞金は裏方さんに贈るのか
「もちろんもちろん、すべて。いくらもらえるんですか?」
―3000万円
「えー。全部あげたいぐらいです。まあでもその前に勝つ。交流戦優勝とかよりも、ソフトバンクには勢いがあるので。なんとか今のゲーム差を少しでも縮めて、直接対決で(勝負したい)」
―理想は交流戦後に何ゲーム差まで詰めたい
「いや分からん…理想? 2でしょうね。2で直接対決で抜かすのが一番、ドラマチックではありますよね」
―じわじわと下からロッテが追いかけてきた
「全然、それは気にしていないです。上をどうやって追い越すかしか、考えていないです」
―ソフトバンクへの対抗心が強い
「(小久保監督が)同級生だしね。意識はしていますね。いい選手でしたから。小久保くんは、俺の中では一番、美しいホームラン打つ。同級生ながらジェラっていましたからね。いいバッターでした。努力して勝ち取った選手なので。意識はします」
―小久保監督以外で意識していた同級生は
「意識まではいかないですけど、いいキャラしてるのは元木くん(笑)。まだほかに、仁志くんとか前田くんとか種田くんとか。あと新井くん。いっぱいいましたよ。でも意識まではいかない」
―ジェラシーを抱くのは珍しい
「ホームランが奇麗すぎて。ああいうホームラン打ちたいな、と思ってはいましたね」
―新庄監督とはタイプが違う
「俺のタイプはほかにいないでしょ(笑)。ランナーいない時は全く打てないから(笑)」
―強いソフトバンクを超えたい
「弱いチームが強いチームに立ち向かって勝利する姿というのは、なんか応援されやすい。うちのキャッチャー年俸700万円(推定)だしね(笑)向こうはいくらぐらいなんですかね。うちの選手合わせても、ね…。勝ちたいですよね。そのへんはすごく面白みがあることだし」
―弱かったチームで勝つことに意義がある
「もちろん。やっぱり俺、育成が好きなので。いろんな選手にチャンス与えてね。この2年間、ファームの選手にすごくチャンスを与えた結果、今がある。競争が激しいチームになってきているとは思います」
―あらためて2年ぶりに甲子園に来て
「うーん、(現役時代に大洋の)有働さんから打ったホームランの感触は忘れることがないです。あの打席に入るまでの楽しさとか興奮度、今もすぐ思い出せる。いろんなことをやってきましたけど、タイガース時代、あの5月26日。柏原さんと毎日のように夜、スイングをして。柏原さんは『まだ早い。1軍に行かせるのは』と。でも中村監督が『いや呼ぶぞ』と。オマリーがけがして。サ、サード?(笑)。俺、やってないな。サードかーいと言ったもん(笑)。でも出られるんだから。打順は7番だったんですけど、生意気ながらも『7番?』と思った自分がいたんですよ。5番とかでよくねえ?と、チーム状況も見てね。生意気ながら。もう初球からガンガン。どんな球でも見えたら振ってやろうと思って、振ったらホームラン。もうあそこからですね。チャンスは一瞬。誰かのけがでも。けがしろとは思っていないんですけど、けがした瞬間にチャンスというのは、回ってくる。このチャンスを逃したら、もう俺はないと。福岡で造園屋するぞ、というぐらい。本当にそういう気持ちじゃないと、活躍できない。もうガンガン振ること。だから今の若い子たち、上がってきて3ボールとか振らないでしょ。もったいないなってすごく思うんですよね。俺、あのホームランがなかったら、福岡帰っていたかもしれない。大事な1本だった、というのはすごく思い出す。敬遠はあれ、誰でも打てるんでね(笑)。だってピッチャーの横にコンとゴロを転がせば。気持ちの問題なので」
―たくさんの思い出がある
「あります。一番、最高のグラウンドだし。きょうも阪神園芸の方が『なんとかするからね』と。たぶん、前の記事を見てくれたみたいで。ただ、別にきょうはいいかなあ、雨だし(笑)」
【一問一答:伊藤大海 29日の阪神戦に先発 甲子園の大声援に「それも含めて楽しむ気持ちで」】