■明治神宮野球大会　第２日（２１日、東京・明治神宮野球場）

　大学の部で、７年ぶり３度目出場の東農大網走が東京六大学代表の慶大に０―７で七回コールド負け。二回に２者連続被弾で主導権を握られると、その後も失点し、突き放された。打線は、４番の古間木大登捕手（４年、遠軽）が３打数無安打と精彩を欠くなど、わずか１安打。社会人の強豪・ＮＴＴ西日本入りが内定している古間木は悔しさをバネにイチから鍛え直すことを誓った。

打線はわずか１安打のみ…

　０―５の七回。東農大網走は１点を奪われ、なおも１死満塁とピンチが続いた。ここでスクイズを決められ、試合は終わった。
　本塁付近で立ち尽くした古間木は「２年からマスクをかぶらせてもらってきた中で、最後の最後で伊藤（茉）、林をうまくリードできなかった」。扇の要として後輩投手を手助けしてやれなかったことを悔やんだ。
　今夏の全日本選手権を制した王者相手に手も足も出なかった。二回、ソフトバンクから２位指名された４番の正木智也外野手（４年）に右翼席へ運ばれると、後続にも被弾した。
　古間木は「１本目に球が高いと話していたのに次も高めを打たれた。もっと声掛けや身ぶり手ぶりで（低めへの投球を）徹底してやれれば、防げた」と肩を落とした。
　打線も沈黙した。相手投手の球速は１４０キロ程度だったが、キレの良さにバットが負けた。簡単に打ち上げる場面も多く、古間木も３打席で左飛、二ゴロ、中飛。「見た目以上にコースを突かれた。伸びやキレもあって思うような打撃ができなかった」と唇をかんだ。
　大学野球はこれで引退だが、古間木には次のステージが待っている。２年時に大学日本代表にも選ばれたが、プロ志望届は提出しなかった。ＮＴＴ西日本入りが内定している。
　「４年間で守備の課題が明らかになった。打者が打席でどういう見逃し方をしているかとか、社会人で克服していきたい」。目標とする２年後のプロ入りへ、ハイレベルな環境で腕を磨く。（西川薫）