ファイターズ
《ハム番24時》5月31日
高卒10年目の清水が、今季初めて1軍昇格を果たした。開幕から2軍で腐らず結果を出し続け、ここまで37試合に出場して打率.321、2本塁打、13打点をマーク。4月に取材した際に「(好不調の)波を少なくすることが大事になってくると思う。きょうはダメだなと思った日でも、1本(ヒットを)出すことが、上(1軍)に行っても大切だし、2軍でもそういう1本が、次の日につながると思うので、そういう意識でやっています」と話していたが、その言葉通り、3月下旬から2カ月以上、打率3割超をキープし続けた。
1軍では同じ捕手の後輩・田宮がブレークし、複雑な思いもあっただろう。それでも、鎌ケ谷で記者と顔を合わせれば、いつも笑顔で声をかけてくれた。「たみ(田宮)がヒットを打ったからといって、僕がふて腐れていたら、僕のマイナスになるだけ。みんな死に物狂いでやっているので、僕は僕で、しっかりと与えられたところでやれれば、おのずと良い方向に進むと思う。キャッチャーは我慢しないといけないポジション」と、毎日全力で練習に取り組み、ベンチでも一生懸命に声を出して、若い後輩たちの手本となっていた。
現在2位と躍進するチームを見渡せば、野村、矢沢、金村、水野、水谷、奈良間、田宮、万波らの2000年世代や、さらに若い畔柳、福島、柳川ら03年世代の台頭も目立ち始めた。一方で、清水と同学年の日本人選手は、上川畑を除いて1軍に定着できていない。
4月上旬には清水が音頭を取り、当時2軍にいた7人全員(上川畑、浅間、清水、福田俊、石川、今川、宮内)で〝決起集会〟を開催した。焼き肉を食べに行き、1軍の試合を見ながら、野球談義に花を咲かせたという。シーズンはまだ、前半戦。ここから、96年世代の逆襲に期待したい。