コンサドーレ
2024/06/02 22:15

守備崩壊の札幌が東京Vに5失点完敗 MF荒野拓馬主将がサポーターに出直し誓う

試合終了後、厳しい表情を見せるMF荒野主将(左から2人目)ら札幌イレブン=撮影・玉田順一

■J1第17節 東京V5-3札幌(6月2日、東京・味の素スタジアム)

守備面で多くの課題

 再出発を期して敵地の一戦に臨んだ北海道コンサドーレ札幌だったが、東京Vに大量5失点を献上。今季最多タイの3得点をマークするなど、攻撃面では一定の成果を示したものの、それ以上に守備面で多くの課題を突きつけられた試合となった。

チーム再建にはまだ道半ば

 前節のホーム鹿島戦で大敗後、厳しく意見をぶつけ合った選手ミーティングや、三上大勝代表取締役GM(52)によるミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)の今季最後までの続投宣言など、激動の1週間を過ごした札幌イレブン。第一優先の目標として明確に掲げられたJ1残留に向けて、是が非でも勝ちたい東京V戦だったが、チーム再建にはまだまだ道半ばであるという現実を思い知らされてしまった。先発フル出場を果たしたMF駒井善成(31)は「みんな気持ちを入れて入りましたけど、結果的に失点が多く重なってしまった」と唇をかんだ。

前半、厳しいマークの中、気合の入ったプレーでチームを鼓舞するMF駒井(中央)

 

試合開始から岡村、家泉の2CB

 札幌は東京Vの基本布陣である4-4-2のフォーメーション予想、そしてFW木村勇大(23)、FW染野唯月(22)という強力2トップの対抗策として、鹿島戦に続いて4バックを採用。今季初めてスタートからDF岡村大八(27)とDF家泉怜依(24)を同時起用し、2CBとして並べたが、そのもくろみは試合開始早々に粉砕されてしまった。

いきなりスピードで翻弄されPK

 前半8分、敵陣右サイドから斜めのボールを前線中央にワンタッチで蹴り込まれると、対応した岡村が木村のスピードの前に置き去りにされる。たまらずペナルティーエリア内でGK菅野孝憲(40)が木村を倒してPKを献上すると、そのPKを木村に決められ先制を許す。

前半10分、東京VのFW木村(左)に先制のPKを決められるGK菅野(右)

 

荒野が今季初ゴールで同点も

 札幌は同20分にMF荒野拓馬主将(31)が今季初ゴールとなるミドルシュートを決めて試合を振り出しに戻すと、この時間帯では主導権を握り、追加点のチャンスを生み出していた。だが決定機を決めきれないという今季の悪癖を繰り返したことで、ゴールの女神に愛想を尽かされてしまった。

前半20分、ゴールを決め両手を広げて喜ぶMF荒野(左から2人目)

 

32分、43分に失点して1-3

 同32分、敵陣内での浮き球のバックパスを家泉がヘディングで荒野に送るが、そのボールを相手に奪われてカウンターを受ける。ペナルティーエリア内に進入した染野に、左SBとして先発したDF中村桐耶(23)が対応するも、股の間を抜かれるシュートを撃たれて勝ち越しを許し、同43分にもDFラインのギャップを突かれてピンチを招く。MF見木友哉(26)がフリーで放ったシュートが右ポストに当たり、そのボールがカバーに戻った中村に当たって札幌ゴールに吸い込まれてしまう(記録は見木のゴール)。

ミシャ「失点の形が非常に安い」

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