ファイターズ
《ハム番24時》6月3日
果たして、二刀流の特性を生かす機会は訪れるのか―。交流戦は2カードが終わった。DH制のないセ・リーグ主催の試合は雨で中止になった阪神戦を含め、残り7試合。甲子園で決勝打を放った山崎を筆頭に投手が打席に立つ姿は新鮮で、ワクワクする。
記者がひそかに注目するのは矢沢だ。原則、打席に立つのは先発投手だが、中継ぎでただ一人、フリー打撃に参加していた。今は投手に専念しているが、野手としても非凡。バットを持つ可能性があると踏んでいる。本人も「もちろん、そのつもりですよ」とやる気満々の顔つきだった。
八木打撃コーチに、先発要員ではない矢沢が打つ可能性を聞いた。一例として、点差が開いた場合のイニングまたぎを挙げ「条件付きで投げた後、打席に立つ可能性はある。でも低いかな。いい条件が重ならないと難しい」と説明してくれた。
スイングは鋭く、足もある。通常の投手とは比べものにならない。当然、八木コーチは野手・矢沢の能力を評価していて「打席に入るなら、あいつの場合、打たせていくべき。状況にもよるけど、投手だからバントではなく、走者一塁でも二塁でも、打たせる可能性が高いと思うよ」と期待を口にした。
登板後に打順が回ってくるときが、チャンス。また、延長戦で野手を使い切った場合の代打も―。新庄野球は何が起こるか、分からない。だから、こんな妄想もしてしまう。