ファイターズ
《ハム番24時》6月4日
10年ぶりの鎌ケ谷復帰だ。アレ! プールがない。「鎌スタ☆プール」は同スタジアムの強力なコンテンツの一つだったはずだ。2013年7月14日に開場。一塁側ファウルエリアに登場したプールは、国内初の画期的な施設だった。40人収容で大人と子供が、野球を見ながら水遊びができる。
見慣れないうちは場違い…、いや、まるで異空間にいるような雰囲気にスタジアム全体が浸っていた。ボールパーク構想の先鞭を着けた。のちに正面の駐車場スペースに遊具が置かれ、イベント広場と化した。一塁側ファウルエリアには、畑まで誕生。選手とファンが一緒になって季節の野菜を育てた。観客動員も増え、多いときで1シーズン8万7000人が訪れた。
エスコンフィールドにつながるボールパーク構想の先駆けとなったプールは、2019年を最後にコロナ禍で休止し、閉鎖となったという。夏の風物詩だったプールがなくなるは寂しい限りだが、中原信広・鎌ヶ谷事業部ファームマネージメントグループ長(57)は「もう一度、スペースの在り方を考えよう」とキッズエリアとして再生した。
プール跡地は、人工芝の上をちびっこたちが転げまわり、今ではイベントスペースとしても利用。野球を見ながらジンギスカンを楽しむファンで満ちている。イベントで会場を盛り上げるキャラクター「DJチャス。」こと中原グループ長は「スタジアムの盛り上がりと熱気はファームの中では球界一」と自負。今年も多くのファンで熱い夏を迎える。