レバンガ桜井良太が引退試合へ意気込み「わがままに楽しくプレーしたい」
昨季限りで引退したB1レバンガ北海道のSF桜井良太(40)が8日に札幌・北海きたえーるで開催される「引退試合」へ向けて練習を公開した。22年6月の折茂武彦代表(54)に続き、クラブ史上2度目。前売り券は4日現在で5700枚が販売済み。人気の高さを改めて証明した。
「160対160ぐらいのゲームに」
最後の勇姿へ、情けない姿は見せられない。アップを終えると、右コーナーから左コーナーへ反時計回りに3点シュートを入念に繰り返した後、スタッフを相手にレイアップシュート。「160対160ぐらいのゲームにしたい。当日は自分の日ですからね、誰がなんと言おうと。わがままに楽しくプレーさせてもらいたい」。公式戦ではあり得ないようなゴールラッシュで最後の花道を自らが演出する。
「もうこの年齢でやるもんじゃないな」
5月4日のリーグ最終戦から1カ月以上が経過。「いや、いいですねやっぱり。もうこの足の痛みと、この年齢でやるもんじゃないなっていうのを、改めて感じてます。体に健康的ですね」と、つかの間の休息を楽しんでいる。当日は「小学校の頃のような、ただバスケを楽しんで、笑顔でプレーできる試合。昔から一緒にやってきた仲間たちが、各チームから集まってくれる。レバンガの選手たちも、寺園と関野の2人は試合に出てくれますけど、それ以外のメンバーも盛り上げるためにいろんな活動してくれるので、ほんとに感謝です。楽しみにしてます」と声を弾ませた。
レイアップで行くしかない!
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らしさは出す。同時期に引退したB1川崎のニック・ファジーカス(38)が5月30日の引退試合で驚異の73得点をマーク。桜井は翌日に行われたBリーグアワードで共に「功労賞」を受賞した。「フリーで楽しみながらのゲームで、ディフェンスのプレッシャーがなかったら、あんなに入るんだと、ちょっと驚愕でした。本人にも引退して『どれくらい練習した?』って聞いたら、ウエート2回とちょちょっとやったのが1回ぐらいかなって。僕がどれだけあがいて練習しようが、シュートのパーセンテージは変わらない。そうなったらレイアップで行くしかない。痛みをこらえて40分走り続けたい。いや、40分出る気はないですけど、出てる時は走り回りたい。鬼のレイアップですね」と決意を明かした。
再会が楽しみな、支えてくれたあの人
引退試合には、折茂代表を含めて桜井にゆかりのある豪華メンバーがずらり。なかでもB3横浜エクセレンスの石田剛規ヘッドコーチ兼GM(41)との再会を楽しみにしている。「アルバルクに同期で入って、当時の僕のことを支えてくれた。彼はケガでなかなか一緒にプレーできなかったですけど、いろんな方面で活躍した。ほかのみんなは試合で会っているので、石田は楽しみ」。
1階席はすでに売り切れ
1階席はすでに売り切れ。「桜井良太の引退試合楽しかったね、って帰り道に言ってもらえるようなゲームにしたい」。日本バスケットボール界の黎明期を支えた〝リアル流川〟が生きていた証しを、レバンガの聖地に刻み込む。