先発転向の松浦慶斗が2軍戦で4回1安打1失点 同期の活躍を刺激に「負けてられない」
■イースタン・リーグ7回戦 ロッテ6-2日本ハム(6月4日、鎌ケ谷スタジアム)
2度目の2軍戦先発
日本ハムの左腕・松浦慶斗投手(20)が、先発転向2度目となる登板で安定感のある投球を披露した。三回に2死一塁から長打で1失点を許したが、4回を投げ1安打4三振1四球と力投。成長した姿をアピールした。
51球中28球がストレート
球威のある直球で押した。投じた51球中、直球は28球。自己最速は154キロだが、この日は152キロにとどまった。ただ、150キロ台の速球は10球と、飛ばした。初先発となった5月18日の2軍ヤクルト戦で3回無失点と好投。「前回先発したとき球速は出ていなかった。でもきょうは、初回から思いっ切りいきました」と笑顔を広げた
稲葉2軍監督も直球の強さ評価
フォークボールも効果的に決まり、稲葉篤紀監督(51)は「今年に入ってストレートの強さもしっかりしてきましたし、ここまではけっこう安定していて、長いイニングを投げ始めてもしっかり自分の球を操れている。順調です」と評価した。
福島、柳川、畔柳が同期
高卒3年目。気合が入っていた。無理もない。今月2日のDeNAとの交流戦で同期の福島蓮投手(21)が先発し、プロ初勝利を挙げた。「福島もそうだけど(同期の)柳川、畔柳も1軍に上がった。刺激になりますよ。負けてられない」と唇をかみしめた。
宮城生まれ旭川育ち
宮城・石巻市で生まれ、旭川育ち。旭川新富小6年の時、ファイターズジュニアに選出。旭川明星中時代では、旭川大雪ボーイズで活躍。MAX139キロの速球で全国8強入りを果たした。大阪桐蔭高に進み、1年秋にはベンチ入りしたエリートは「慣れない寮生活、きつい練習で精神的にも体力的にも鍛えられました」と下地をつくってきた。
体の成長で制球も向上
プロに入ってからは、ウエートトレーニングを毎日続けた。徐々にその成果が表れつつある。「去年までストライクを取るのに精いっぱいだった。今は周りを見られるようになったし、コントロールも良くなった。ウエートを続けてきたおかげです」。
焦らず気持ちのこもった球を
自分もよく見えている。だから同期が活躍しても焦りはない。「毎日、毎日、自分のできることをやって、課題が見つかったら埋めていく。いきなりやって良くなることはないので、ちょっとずつでもいい。一歩一歩成長し、一球一球、気持ちのこもった球を投げ込みたい」と前進し続ける。