【鎌スタ広告主探訪】第2回~ 鎌ケ谷巧業株式会社
建設鉄骨構造材を製造・組み立て
ダルビッシュ有や大谷翔平ら、多くのスーパースターを生んだ鎌ケ谷スタジアム。球場内には、若きチームを支援する企業の広告がズラリと並んでいる。2軍本拠地で自社をアピールする企業の狙いに迫る企画「鎌スタ広告主探訪」。第2回は、地元・鎌ケ谷への愛にあふれる「鎌ケ谷巧業株式会社」。今井靖彦代表取締役に話を聞いた。
もともとBリーグ千葉ジェッツを応援
―鎌ケ谷スタジアムに広告を出すことになった経緯は
「2016、17年頃に、営業の方が飛び込みで来ました。もともと(Bリーグの)千葉ジェッツを支援していて、たぶんそれを見て、鎌ケ谷にそういう会社があるんだと知って、飛び込みでいらっしゃったんだと思います。鎌ケ谷で日本ハムが頑張っているので、応援してもらえませんか、という話からですね。ジェッツを応援し始めて、ちょうどスポーツを支援することに意義があると思い始めていた頃だったので。鎌ケ谷のスタジアムということですし、ファイターズを通じて鎌ケ谷を応援できるなと。地元鎌ケ谷を少しでも盛り上げて、活性化させていきたい。私たちの協力で、少しでもそういうことになっていくのであれば、素晴らしいことだと思いました。もちろん、ファイターズが勝ってくれたらうれしいんですけど、それ以上に、鎌ケ谷市を、鎌ケ谷の子どもたちを元気にしたいということの方が大きかったですね」
求人や従業員向けの福利厚生を意識
―2軍チームの球場に広告を出す狙い、意義は
「実は社名が売れることで、仕事につながることは、ほぼないんですよ。鎌ケ谷巧業ってどんな会社?って思って、ホームページを見てくれるぐらいはあるかもしれないですけど、見たからといって、じゃあ鎌ケ谷巧業に仕事を頼もうか、という人はいないと思う。ただ、一つの狙いとしては、リクルートを気にしてはいます。中小企業で、あまり知られていない業界でもあるので、ちょっとでも目を向けてもらうチャンスになれば、という思いはあります。あとは従業員向けの福利厚生として使えれば、というところですね。この前も、5月18日がうちのスポンサーデーだったので、Tシャツを作って観客の方にも配って、従業員、関係者90人ぐらいが集まって、ジンギスカンシートで松尾ジンギスカンさんのジンギスカンを食べながら、野球を観戦しました。従業員、関係者や取引先みんなに楽しんでもらえたら、と思ってやっています」
未来を担う子どもたちの力になれたら
―広告を出した効果は
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「協賛することで、日本ハムさんの方から鎌スタのチケットを用意していただけるんです。それを一部はうちの従業員にも渡しているんですが、基本的には鎌ケ谷市の子ども支援課と一緒になって、母子家庭向けにチケットを配っています。去年は300人ぐらい、鎌スタに招待できた。そんなにすごいことではないんですけど、せっかくのチケットなので使ってもらえたら、お子さんたちにとっても良い経験になると思う。それは今後も継続していきたいことです。うちは発達障害のあるお子さんたちを対象にした幼児教室もやっています。未来を担う子どもたちのために、少しでも力になれたらうれしいです」
インターンの学生と対話する機会できた
―思わぬ反響、良かったことなどは
「鎌ケ谷スタジアムにインターンで来る学生たちと、話をする機会がもらえたことは良かったです。社会人の先輩として話をさせていただきましたが、逆に今の若い子たちから、どんなことを考えているのか率直な話を聞くことができ、それを吸収できたのはありがたかったなと思っています。協賛をしていたからこそ、できた貴重な体験でした」
サッカーのアルビレックス新潟 BMXライダーも支援
―他に広告を出しているスポーツ団体などは
「バスケの千葉ジェッツはもちろん、うちは新潟に工場があるので、サッカーのアルビレックス新潟も応援しています。新潟の従業員を集めて、スタジアムのラウンジで食事をしながら、試合を観戦するという機会を提供しています。あとは、松戸市出身のBMXライダーで、世界チャンピオンにもなった佐々木元選手のために練習場を造って、支援しています」
鎌ケ谷の選手は良いお手本示して
―鎌ケ谷にいる日本ハムの選手、チーム全体に期待することは
「試合に出ている姿を、若い子どもたちが見ているので、良いお手本になってもらいたいです。1軍を目指して一生懸命やっている姿が、子どもたちに良い影響を与えると思う。1軍に行っても、子ども、ファンを大切に、成長していってもらいたい。うちのリクルートにも通ずるところがあって、やっぱり誠実な子がいいですよね。真面目に一生懸命取り組む気持ちのある子が一番。何でも最初は難しい。辛抱しないといけない時期があって、徐々にステップアップしていく。うちは特に、鉄骨を造って、現場で組み立てる仕事をしているので、図面をしっかり作るのに、かなり経験値が必要。一朝一夕でいくものでもないし、熟練するには時間がかかるので、途中で投げ出さずに長く努力を続けられる人に来てもらいたい。プロの選手たちは、その最たる良い見本だと思っています。鎌ケ谷の選手たちも、そういう選手になってもらいたいです」