7試合連続安打の水谷瞬 目指す1番打者像はあのメジャー選手
■交流戦2回戦 日本ハム0-6広島(6月5日、マツダスタジアム)
日本ハムの水谷瞬外野手(23)が広島戦に3試合連続「1番・左翼」で先発出場した。広島の好投手・森下暢仁投手(26)に2打席連続三振を喫していたが、六回の第3打席に中前打を放ち、7試合連続安打をマーク。成長著しい若武者が、酸いも甘いも経験しながらメジャー級の選手を目指す。
交流戦全試合で「H」ランプ
1軍での1打席1打席が、成長スピードを加速させる。特にエース級の投手との対戦は貴重な財産だ。六回無死一塁。1ストライクから森下のカットボールを振り抜くと、打球はしぶとく二遊間を破り、好機は無死一、二塁に拡大。後続が倒れ無得点に終わったが、この1本で7試合連続安打となり、交流戦では全試合で「H」ランプを灯している。「たまたまです。今日も捕られるかなと思ったんですけど、抜けてくれてヒットになっただけなんで、本当にたまたまです」と謙遜した。
「1日1本、という気持ちで」
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1、2打席目は森下の前に三振に倒れた。昨季ウエスタン・リーグでの対戦経験はあったが「実績、経験のあるピッチャーですし、そんなピッチャーから何本もポンポン出るわけじゃない」と話すように、球界を代表する右腕の攻略は容易ではなかった。「僕の中で1日1本、という気持ちでやっているので、その中で1本出たのは、よかったと思います。チャンスで1個三振してるんで切り替えて、っていう気持ちでまた練習して。次はそういうボールを打つなり、見逃せるようにしていけたら、いいかなと思います」と、一級品の球筋は脳裏に刻み込んだ。あとは鍛錬を積みながら、エース級の投手に対応できる技術を身に付けていく。
黄色い打撃手袋やレガース
新庄監督が「何年後かにメジャーに行かせる指導をしていきます」というスケールの大きさを持つ水谷は、理想の1番打者像に「やっぱりアクーニャJr.選手みたいな1番バッターが、かっこいいなと思う」と即答した。昨季41本塁打73盗塁を記録し、ナ・リーグのMVPに輝いたブレーブスの切り込み隊長と同じく、黄色い打撃手袋やレガースを着用しながら輝きを放っている。「僕が出て、ちょこちょこ(とした小技)とか求められてないと思う」とキッパリ。「先頭から打線が勢い付けられるようなバッター、1番に置いてもらってる以上は、そんな感じでやっていかないといけない」。大きな破壊力を秘める背番号53が、打線の火付け役を担う。