札幌MF長谷川竜也の運を引き寄せたゴールで第1戦はドロー 敵地・第2戦勝利で8強進出へ
■ルヴァン杯プレーオフラウンド第1戦 札幌1-1富山(6月5日、札幌ドーム)
北海道コンサドーレ札幌はMF長谷川竜也(30)が後半36分に決めた同点ゴールで、富山相手に執念でドローに持ち込んだ。アウェーで行われる第2戦(6月9日、富山)に勝利すれば、札幌のプライムラウンド進出が決定する。
勢いのある富山が序盤に先制
J3所属ながら、J2山形、J2清水、そして前年のJ1王者・神戸と、次々と格上のチームを下してトーナメントを勝ち抜いてきた富山の力は確かだった。札幌は開始早々の前半8分に守備の乱れから先制を許すと、前半45分間を通して富山の統率された守備とカウンター攻撃に手を焼かされ、なかなかチャンスをつくることができない。
前半のシュートは運がなかった
そんな苦しい前半の中でも最大のチャンスを生み出していたのが長谷川だった。同43分、敵陣センターサークル付近でボールを奪うと、前に出ていた相手GKの位置を見てロングシュート。惜しくもボールはクロスバーに弾かれてゴールとはならなかったが、得点のにおいを感じさせた。「カットした瞬間にゴールが見えたので。残念でしたけど、入るか入らないかは運もあるので」。得点機があと1歩のところですり抜けてしまった札幌は、1点ビハインドで前半を折り返す。
家泉のヘッドも相手GKに阻まれ
後半に入ると、富山が自陣ゴール前を固める守備的な布陣をとったこともあって、札幌は大半の時間を富山陣内で戦う。同15分にはMF原康介(18)の右クロスにDF家泉怜依(24)が飛び込み、決定的なヘディングシュートを放つが、相手GKの好セーブに阻まれ、あと一歩のところでゴールネットを揺らすことができない。
家泉を狙ったクロスがそのまま
嫌な予感が札幌ドーム内に漂い始めていた同36分、そんな雰囲気を払拭したのが長谷川の右足だった。左サイドからゴール前に位置していた家泉を目がけてクロスボールを入れると、そのボールがヘディングでのクリアを試みた相手DFの頭をかすめて富山ゴールに吸い込まれた。長谷川にとっての札幌加入後初ゴールは、チームにとって値千金の同点弾となった。「クロスです。あそこに上げられるというのが自分の強みでもあるので、あそこに上げれば何かしら起こると、いつも思いながら蹴っているので。それがゴールにつながって良かったです」。